
ジカリグの使い方や作り方!他のリグとはどう使い分ける?
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ジカリグとは

ジカリグとは韓国発祥のリグでシンカーと針が同じ位置で結合されたリーダーの無いダウンショットのことです。別名 ゼロダンショット(ゼロ=リーダーとの距離がゼロ)や リーダーレスダウンショットとも呼ばれている打ち物系のリグになります。
ジカリグの長所
ジカリグの長所は草木に引っかかりにくく、オーバーハングや杭や橋脚などのストラクチャーにタイトに打ち込むことができる点、フォールがとても早い為手返しよく釣りができ、スレたデカバスをリアクションで口を使わせることができる点などです。
他にもシンカーのサイズが大きく感度が良好なリグの為、そのエリアの地形変化など ボトムの状況や水深が把握しやすい点が挙げられます。
ジカリグの短所
ジカリグの短所は、自作するときにフックのアイの部分の直径の大きさを考慮しないとスイベルやスナップが入りにくかったり、フックとシンカーがゼロ距離で結合されいてノーシンカー状態の無いリグなので、ノーシンカー時のフォールが優秀なワームとの相性があまり良くないという点です。
/ジカリグが効果的なシチュエーション
それでは、ジカリグがどんな状況で効果的なのかを見てみましょう。
橋脚や杭、アシ、テトラ帯などがあるポイント

橋脚や杭、切り株、桟橋などのマンメイド(人工物)のストラクチャー(障害物)やアシの根本など縦のストラクチャーに対して有効です。
春先の産卵を控えたデカバスは上記のマンメイドストラクチャーや縦ストラクチャーに付きやすく、ジカリグの素早いフォールアクションで リアクションバイトを誘発させることができます。
春先のデカバスはカロリーの高い甲殻類を好んで食べることが多く、この時ジカリグにつけるワームは赤色のエビ・クロー系のものがおすすめです。
漁港などの護岸沿い、水中の地形変化

こちらもジカリグが有効なポイントで、ジカリグの素早いフォールと高い感度を活かしてリフトアンドフォールやズル引きで誘っていきます。ウィードが生えているポイントや水中岬、ブレイク、ゴロタ岩があるリップラップなど見えない地形変化や護岸沿いを狙っていきましょう。
漁港などの整備された護岸沿いは一見何も無い様に見えますが水中には岩やウィード、護岸のえぐれが存在しておりそこに居るデカバスを狙うことができます。
/ジカリグを自作してみよう
ジカリグを作ってみたいけどシンカーやフック、スイベルorスプリットリング選びに困っていませんか?ここではジカリグを自作する際に最適なシンカーやフックなどの釣り具選びについて紹介します。
シンカー
シンカーの重さの使い分けとしてざっくりと
・5g〜 野池
・7g〜 野池、大規模河川、ダム・リザーバー、琵琶湖
・10g〜 琵琶湖、ヒシモやマットが生えているエリア
という使い分けがベストで、7gが最も汎用性が高く使いやすいです。シンカーの形状としては棒型、茄子型の物がワームの動きや感度が良いためおすすめです。
フック
フックの選び方ですがエビ・クロー系などのボリュームのあるワームを使用することが多いリグの為、オフセットフックを使用してください。ワームの大きさが3〜4.5inchのものを使用する頻度が多く 1/0〜3/0のサイズのフックを選んでおけば間違いないです。
スイベル
スイベル無しのリグではルアーをキャストした時にルアーやリグが回転して糸ヨレが発生し、ラインブレイクの原因になります。スイベルは上下のアイが自由に回転できる仕組みになっている為、スイベルを使用することによってラインの系ヨレを抑える役割を果たします。
スイベルの大きさとしてはフックも大きめのもを使用してデカバスとファイトすることが多い為、Lサイズを使用して下さい。
スプリットリングorスナップ
スプリットリングは破断値が10kg以上でサイズが1〜2番のものを使用してください。ジカリグはスナップだけで作成することも可能です。スナップを使用する際はスナップが大きめのもので破断値が10kg以上のものが良いでしょう。
カバーを打つことも考えると破断値の高く且つスナップが開きにくいものを使用することを推奨します。
作り方
スナップで作る際はシンカーとフックをそれぞれ入れるだけなので、ここではスイベルを使用したジカリグの作り方について紹介させて頂きます。
必要なもの
・プライヤー
・オフセットフック
・シンカー(〜10g程度)
・DECOYオープンスイベル L
①プライヤーを使ってスイベルの繋ぎ目をズラします。
②ズラした繋ぎ目のところから必ずシンカー、フックの順でそれぞれ入れて下さい。
③繋ぎ目をプライヤーで綴じて完成です。
瞬間接着剤で繋ぎ目の部分の補強をしてあげると尚良しです。
市販品も手軽でオススメ
デコイからジカリグの完成セットが発売されておりとても使いやすいです。ダイヤ型と棒型のものがありますが、ボトム感度や根掛かり回避、ワームのアクションのことを考慮して棒型のものがおすすめです。
ジカリグにおすすめのタックルセッティング
タックルセッティングを怠ってしまうとバスがバイトしていることに気づかなかったり、バラしてしまうことが増えてしまいます。この悩みを解決するおすすめのタックルセッティングをこちらでは紹介しています。
ロッド
デカバスが釣れる可能性が高く、リグ全体も重めの為、 MH〜Hの硬さのベイトロッドがおすすめです。長さとしては7ft前後のものが遠投もでき使用しやすいでしょう。
アシや橋脚などのストラクチャーからデカバスを剥がさないといけない為、MHクラス以上のヘビーなロッドが必要です。地形変化などを探ることも多い為ティップ(竿先のこと)は感度の良いロッドを使用すると操作感の良い釣りをすることができます。
シマノ エクスプライド169H
ジグ、ジカリグなどのヘビーなリグを操作するのに適したシマノのヘビーバーサタイルなロッドになります。ティップの感度も良くハリがあり硬めのロッドです。操作感も良くロッドパワーもあり、ジカリグをやるのにおすすめです。
リール
ジカリグに適したリールの特徴としてストラクチャーからデカバスを剥がす為、リールのパワー、リールの巻き取りスピードの速さ、がそれぞれ求められます。
さらにリールのハンドル部が大きいと巻く力が大きくなる為バスに主導権を与えないパワーファイトがしやすくなり、キャッチ率を上げることができます。
シマノ スコーピオンMGL 151XG
上記のリールの特徴を満たすリールがスコーピオンMGL 151 XGになります。エクストラハイギアで巻き取り量が91cmと大変多くハンドル長も90mmと大きめでパワーもあるリールです。
最大ドラグ力(kg):5.5
自重(g):215
巻き取り長(cm):91
ナイロン糸巻き量(lb-m):12-130、14-110、16-100
ライン
ジカリグに適したラインとしてマンメイドストラクチャーやアシなどの障害物に打ち込む釣りの為、ラインは耐摩耗性に長けたものを選ぶのが必須となります。
その為摩耗性に欠ける PEはNGでフロロカーボンのラインを使用するのがベストです。太さはリグの重さに合わせるのがベターで5gなら12〜14lb、7gなら14〜16lb、10gなら16〜18lbで選ぶと良いです。
/ジカリグにおすすめのワーム

素早いフォールを活かした釣りなのでゆっくりとしたフォールが特徴の高比重系のワームはNGです。橋脚などをはじめとしたストラクチャーやマットやゴミ溜まりなどのライトカバーに打ち込むこともある為、 すり抜けの良いストレートワームやバスの好物であるエビ・クロー系のワームがおすすめです。
特に春先は全てのフィールドでザリガニを意識したバスも増える為、スカッパノンをはじめとする赤系カラーのエビ・クロー系のワームが有効です。
O.S.P ドライブクローラー6.5インチ
OSPから発売されているストレートワームになります。ストレートワームなのですり抜けも良く、クロー系のワームに比べて細めのシルエットで食わせの力が強い為、スレたポイントでジカリグをする場合に効くワームとなります。
ゲーリーヤマモト 6インチジャンボグラブ
言わずと知れた名作、ゲーリーヤマモトから発売されているグラブ系ワームになります。カールしているテールがフォール時にパタパタと艶かしく動いてバスを誘いリアクションバイトを誘発させます。
デプス ブルフラット3.8インチ
デプスから発売されているギル型ワームの名作であるブルフラットになります。3.8インチだと野池から琵琶湖など小規模から大規模エリアまで使用できるので汎用性が高く使い勝手が良いです。ギルがメインベイトのフィールドに有効で、フォール時にはテール部がブルブルっと動きバスを誘います。
ジカリグの使い方

ジカリグの具体的な使い方についてご紹介します。どう使って良いか分からない時は参考にしてみてください。
リフトアンドフォール
ライトカバー(ゴミ溜まり、ウィードの山等)、オーバーハング(水面に覆いかぶさるように葉っぱや枝が上から生えている場所)、テトラブロックの中、リップラップ(ゴロタ場)などのストラクチャーにダイレクトに絡める場合に使うアクションとなります。
キャストした後竿先が地面と平行になるように竿先を持って行きます。ラインにテンションが次第に加わりワームの重さをしっかり感じる部分があると思います。そこからワームが動きはじめます。その重さを感じたらゆっくりと竿先を上に持っていき、リフトさせます。
ストラクチャーから外れそうになったら今度は竿先を元の位置に戻すようにゆっくりとフォールさせます。そのポイントでリフトとフォールを3往復したらワームを回収して次のポイントへ移ります。
/ズル引き
竿先を頭の上にもっていき、縦に引いてズル引きをします。風が強い時はラインが風を受けアタリが分かりづらくなるので横にロッドを寝かせてズル引きをすることがコツです。
竿で感じることができるアタリとそうでないとアタリがあります。竿で感じることができるアタリに関しては竿先が曲がり、ゴッゴッとアタリを感じることができると思うのでそのままフッキングして下さい。
竿で感じることができないアタリに関してはバスがワームをそーっと食ってから持って行こうしている場合があります。その際はとにかくラインの動きを集中して観察しましょう。横にラインがスーッと走りはじめたり手前に走りはじめたりラインの不自然な動きを感じたらフッキングしてください。
ジカリグと他のリグとの使い分け
状況に応じたそれぞれのリグの長所を把握しておくと釣果upに繋がります。ここではジカリグを含めた打ち・ボトム系リグの効果的な使い分けを紹介します。
テキサスリグとの使い分け
今ここだけ打ち物をしたい!といったクイックな場面だとスナップにシンカーとフックを入れるだけでできるジカリグは、リグを最初から作りなおさないといけないテキサスリグよりもテンポ感がよく釣りが行えます。
初のフィールドで一つのロッドで色々な状況にスピーディに対応したい場合はジカリグ、あらかじめ準備をしておいて打ち物をする場合はテキサスリグ、と使い分けましょう。
チェリーリグとの使い分け
チェリーリグはバレットシンカーが逆付けになっている為カバー打ちなどでカバーを突き破れないことがしばしばあります。しかし、逆付けのシンカーはボトムの形状をとても感知しやすい為水中の地形変化を把握するのに長けています。
ですので、カバーの濃い場所ではジカリグを、水中の地形変化を把握する時はチェリーリグをそれぞれ使い分けると良いでしょう。
フリーリグとの使い分け
アシやゴミだまり、ウィードマットなどのカバー打ちをフリーリグでするとワームとシンカーの部分が結着されていない為、カバーが少し濃いだけでワームがカバーに挟まりボトムまでフリーフォールさせきれずバスに食わせられないということが多々あります。
しかしフリーリグはボトム付近での食わせの力は高いので、カバーの濃い場所ではジカリグ、ライトカバーではフリーリグを使用するのがおすすめです。
/ジカリグはソルトウォーターでも使える?

ジカリグをテトラや岩場などに投げればカサゴ、メバル、ソイ、アイナメ、ハタなどのロックフィッシュが釣れます。ジカリグに3inch程度のシャッドテールをつけて砂地を探るとマゴチやカレイなども狙えます。チニングにおいてもジカリグを使用した底ズル引き釣法が根がかり回避能力が高く効果的です。
ジカリグを使いこなそう!

いかがだったでしょうか?カバーゲームをはじめ、ボトムなどの底物やソルトゲームまでなんでもこなせるジカリグを使いこなすことで釣りの引き出しを増やしさらなる釣果アップが期待できますね。