
バチコンアジングでギガアジ狙い!タックルや仕掛けの選び方は?
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バチコンアジングとは

バチコンとはバーチカルコンタクトの省略形であるというのが通説ですが、ギガアジが「バチコン」とバイトしてくることが名称の由来だとする話もあります。
ボートアジングやディープアジングなどと呼ばれることもありますが、ボートアジングは比較的浅めの水深(10~20m)のポイントで、ワームを軽くキャストしてフリー巻きで誘いをかけるのが一般的です。
一方でディープアジングは水深30~80mの深さにいるアジを狙うもので、船上からワームを落として、着底してから一定層でシェイクしながらバイトを誘う、といった違いがあります。
/バチコンアジングのメリット
一般的に皆さんが頭にイメージされるアジ釣りというのは、90%以上サビキ釣りだと思います。でも、サビキで釣れるアジの大きさは、大きいものでも30~35㎝のものが限界だと言えます。
しかし、バチコンアジングとりわけディープアジングでは、 40~50㎝オーバーのギガアジも狙えるということで、船からの新しいギガアジ狙いの釣りとして、またゲームフィッシングとして、俄かに盛り上がりを見せています。
バチコンアジングのシーズン・時間帯

バチコンアジングは1年を通して釣れる釣りなのですが、あえてベストなシーズンを言うと、秋から冬、そして春だと言えます。これは他の釣り物との兼ね合いを考慮したもので、正直なところ海のコンディションさえ良ければ一年中釣ることができます。
陸っぱりからのアジング同様に、釣りに向いている時間帯は早朝や夕方、夜間が一番適していると言われています。特にナイトゲームはこれまでにも実績が多く、数多くのギガアジがバチコンアジングで釣り上げられています。
バチコンアジングのタックル

バチコンアジングのタックルは比較的手軽なタックルで臨めます。気負わずに新たな釣りにチャレンジするのもいいものです。
ロッド
バチコンアジングでは扱うオモリが重たいので、それに耐え得るだけの強度を持つロッドでなくてはなりません。もちろん、陸っぱりの繊細なアジングロッドなどでは強度不足で折れてしまう可能性が高いです。
最近はバチコンアジング人気に押されて、バチコンアジング専用ロッドも数多く発売されていますが、 ティップランロッドやイカメタルロッドなどでも代用は可能です。
バレーヒル VHS レトロベーシック RBS-70VC
全長約2.13mのバチコンアジング専用ロッドです。リールはスピニングリール仕様です。ジャークやシェイクなどのしやすさと的確な棚取りからの誘いや、ギガアジがバイトしてきた際のファイトにも余裕を持ってチャレンジできます。
継数(本):2
仕舞(cm):114
自重(g):99
錘負荷(号):5-20
適合ライン(号):0.4-0.6<br
シマノ ソアレCI4+ ディープアジング FJ-S606M-S
全長1.93mのディープアジング専用ロッドです。リールはスピニングリール仕様になります。深い海底で高速シェイクで、ギガアジを誘き出します。テンポの良いジャークで、少ないアクションでもジグにしっかりと伝導させます。
継数(本):2
仕舞(cm):168.9
自重(g):63
適合ジグウエイト(g):MAX30
適合ライン(号):MAX0.8
リール
バチコンアジングに使用するリールは主にスピニングリールになりますが、ベイトリールでも問題なく対応可能です。 スピニングリールは2000~3000番台のものがバチコンアジングには適しています。アジの口切れを防ぐためドラグ性能の優れたものを選びたいところです。
ベイトリールの場合は小型でカウンター付きの100~200番台のものが理想的です。双方のリールとも、PEラインは0.3~0.6号を使用することがメインになり、これらのPEラインを200m前後巻けることが選択する基準となります。
シマノ ストラディック 2500SHG
マイクロモジュールギアやHAGANEギアを搭載した、強靭で耐久性のあるスピニングリールです。ライトターゲットゲームから、海でのバチコンアジングゲーム、そしてさらに大物まで、幅広くカバーできるのが特徴です。
最大ドラグ力(kg):4.0
自重(g):220
巻き取り長(cm):89
PE糸巻き量(号-m):0.6-200、0.8-150、1-120
フロロ糸巻き量(lb-m):4-130、5-100、6-80
ナイロン糸巻き量(lb-m):5-110、6-95、8-70
ダイワ フリームス LT2500-XH
ダイワが新開発した素材ZAION Vを採用し、高剛性かつ進化した軽さを誇るスピニングリールです。素材が軽量化されたことにより、いろいろなシーンで手触り感の向上をもたらし、バチコンアジングの場面でも取り回しの良さを感じること間違いなしです。
ライン
メインライン
バチコンアジングにおけるメインラインの種類はPE(極めて細いポリエチレンの糸を複数撚って1本にして出来上がるライン)の0.3~0.6号を200m前後リールに巻いておけばほぼ大丈夫です。
また、タナを取るために10mごとに色分けがされているマルチカラーのものがおすすめです。カウンター付きのベイトリールならばタナは一目瞭然ですが、スピニングリールでバチコンを行う際は、水深の把握にはマルチカラーのPEラインが必須になります。
リーダー
リーダーとはショックリーダーとも呼ばれ、その名の通り衝撃を吸収する糸切れ防止のラインのことです。バチコンアジングでのリーダーはフロロカーボンを使うことが多く、太さは概ね1~2号になります。
リーダーの長さはおおよそ30~50㎝くらいが多いようです。また、PEラインとリーダーの結び方ですが、スナップなどを使わずに直接ラインに結びます。有名な結び方には「電車結び」や「武田式3.5ノット」などがあります。
/バチコンアジングの仕掛け(リグ)
バチコンアジングの仕掛け(リグ)には各種ありますが、一般的にはバチコンアジングのリグとして紹介されることが多いのは逆ダンリグです。
仕掛け(リグ)の種類
キャロライナリグ
サウスカロライナ州発祥なのでこの名がついていると言われているリグです。元々はブラックバス釣り用に考案されたものです。フロロカーボンのリーダーに中通し錘を通してサルカンを結び、その先に更に号数の小さなリーダーを結んで、ジグヘッド・ワームに連結します。
特徴としては遠投できること、先のリーダーの方が細いので、根がかりした際も先部分だけが切れて、被害が最小限で済むという利点があります。
ダウンショットリグ
ダウンショットリグはメインラインであるPEラインの先に、サルカンをつけてその先にリーダーを結びます。リーダーからエダスを出すために回転ビーズ等を装着して、そのエダスの先にジグヘッド・ワームを固定します。残ったリーダーの先に錘を装着して完成です。
ダウンショットリグは根がかりの心配が少なく、釣りに専念できるという特徴があります。
逆ダンリグ
逆ダンリグはPEラインにリーダーを結び、その先にジグヘッドとワームを装着します。リーダー部分にハーフヒッチという連結法でエダスを結び、そのエダスの先に錘をセットするというものになります。ダウンショットリグと見かけ上は逆の仕組みに見えるため、逆ダンリグと呼ばれています。
エダス連結部分とジグヘッド・ワームへのリーダーの長さを、ラインを切らずに調節できるのが特徴です。
ジグヘッド

バチコンアジングでは釣れるアジのサイズも大きく、また外道に青物なども混ざることがあるため、太軸のジグヘッドがベストと言えるでしょう。
ジグヘッドの重量は 0.3〜0.5g程度の軽いものを使用します。軽いジグヘッドの方がより自然にワームを漂わせることができ、アジの食いが良くなります。ジグヘッドを細かく動かして誘いをかける場合には、重めのジグヘッドの方が操作しやすくなります。
ワーム

ワームですが、こればかりはその日の海や気候のコンディションや、アジの食い気にもよるので、どれが一番いいとは言えませんが、概ねサイズは2~4インチのワームを使う方が多いようです。
また、柔らかいワームの方が食いに関しては良いようなのですが、柔らかいワームはフックからズレやすいという傾向もあります。ストレートではなく、リブがついているワームを使うのも、アジを誘うひとつの方法です。
シンカー
バチコンアジングでは仕掛けを垂直に落とす、大事な役割を持っているシンカーです。重さの目安は 10〜15号程度で、その日の状況によって重さを調節します。
形状は スティックタイプのものが一般的です。シンカーの素材は鉛製が多いですが、一部タングステン製の商品もあります。タングステン製のシンカーは少々価格が高いですが、比重が大きいため素早く仕掛けを落とし込みたい時には重宝します。
バチコンアジングに持っていきたい道具
バチコンアジングではギガアジに遭遇することも稀ではありません。しっかりと道具を揃えてバチコンアジングに備えましょう。
クーラーボックス

バチコンアジングでは30㎝~40㎝のアジがたくさん釣れることなんてざらにあります。
35Lのクーラーボックスが一杯になることも珍しくないため、たくさん持ち帰りたい人は余裕を持って、それ以上の大きさのクーラーボックスを持参することをお勧めします。また、当然ですが保冷能力が高いクーラーボックスをチョイスしましょう。
フィッシュグリップ

フィッシュグリップはアングラーの必須道具であり、素手で魚に触ると魚もやけどした状態になり傷みますし、アングラーも手をケガしてしまうかもしれません。魚を掴むハサミのようなものです。
フィッシュグリップは特に初心者にはお勧めしたいです。暴れる魚をがっちり固定できるため、針外しが格段に楽になるからです。また、アジはひれに棘があったり、「ぜいご」と呼ばれる硬く尖った鱗があるため、フィッシュグリップは必須とも言えます。
バチコンアジングのやり方
バチコンアジングは運が良ければギガアジにも出会える魅力的な釣法です。ここでは具体的な釣り方をご紹介していきます。
仕掛けの投入
バチコンアジングの仕掛けの投入は、船から真っすぐ直下に落とすだけというものになります。陸っぱりとは違い、キャスティングの必要はありません。しかし、水深が10mほどの浅い海底の釣り場では、少しキャストして釣った方が、距離を長く取れるので有利だと考えられます。
仕掛けはいったん海底まで着底させます。そこから ソフトジャークとシェイキングを繰り返しながらリールで巻き取り、少しずつ上げていきながら棚を取っていきます。
誘い
バチコンアジングの誘い方については、先述したソフトジャークとシェイクが中心になります。
ただし、シーズンによってもアジの活性は変わってくるため、アジの活性が高い夏から秋にかけては積極的に誘いをかけた方がいいとされており、逆にアジの活性が低い冬から春にかけての寒い時期には、軽く誘って止めるを繰り返す程度が良いと言われています。
食いが渋い時には、ワームカラーを積極的に変更するなどして対処し、誘いはソフトにしてみましょう。
アタリの取り方
バチコンアジングのアタリは思いの外繊細で、ロッドの先端がクンッと入ることで気づくことが多いようなのですが、実はこのタイミングではすでに遅いことも多く、ロッドの先端に走る違和感の時点でフッキングすべきであるというアングラーも多いです。
いずれにしても、感覚に違和感が走った時点で、シャープにアワセるべきなのです。言葉で説明しようとするとものすごく難しいのですが、PEラインを通して、アジの気配を感じたら迷わずにアワセる。これが肝心なのではないでしょうか。
バチコンアジング船に乗り込みましょう

比較的新しいアジ釣りの釣法であるバチコンアジングです。まだトライしたことがない方も多いと思いますが、大海原にはギガアジそしてテラアジがあなたの挑戦を待っています。
オールシーズン楽しめる釣りでもありますから、大きめのクーラーボックスを用意して、バチコンアジング船に乗ってみましょう。そこには楽しい時間がきっとあります。