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アカヒレとは

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アカヒレはコイ科に属する淡水魚で、背びれと尾鰭の根元に入る赤い模様が特徴的な種類です。また、体側には白い帯が一本と、ヒレの先端部分にも白色が入ります。
アカヒレは、見た目は他の熱帯魚に比べると決して派手ではありませんが、日本淡水魚のような素朴さが魅力でもあります。
小瓶に入って「 コッピー」という名前で販売されている魚も、実はアカヒレです。
原産地
アカヒレの原産地は中国の白雲山やベトナムなどです。熱帯魚として出回っていることも多いですが、実は 日本の大部分と同じ温帯域に生息する個体群もいるため、低水温にも強くとても飼育しやすい魚でもあります。
しかし、現在出回っている個体はブリード物が大半で、原産地のアカヒレは残念なことに、絶滅あるいは絶滅危惧となっています。
英名ではホワイトマウンテンフィッシュ、ホワイトクラウドマウンテンミノーなどと呼ばれ、原産地にちなみその名がついています。
/アカヒレの種類
日本で流通しているアカヒレには主に4種類が存在します。それぞれの特徴をみていきましょう。
アカヒレ
最もベーシックなアカヒレで価格も非常に安く、育てやすいのが特徴です。屋内であれば加温しなくても越冬が可能なため、メダカのように飼育できます。アクアリウム初心者にはもってこいの魚です。
ゴールデンアカヒレ
アカヒレを改良してできたゴールデンアカヒレは、その名の通り体色が黄色〜白色が強いのが特徴です。水草水槽などでもより存在感を出してくれます。
価格は通常のアカヒレよりもやや高価ですが、それでもお求め安い価格です。
ロングフィンアカヒレ
アカヒレのヒレが長く伸びた品種がロングフィンアカヒレです。特にフィンスプレッディングをした時の美しさは格別で、体色はシンプルといえど、水槽のムードメーカーになってくれること間違いなしです。
ロングフィンアカヒレは、ノーマルのアカヒレを品種改良したものだと言われています。
カージナルアカヒレ(ロングフィン)
ロングフィンアカヒレと見た目はとても似ていますが、ドイツをはじめとしたヨーロッパでブリードされたタイプがカージナルアカヒレと呼ばれています。ヒレや体色の赤が強くとても綺麗なのが特徴です。
カージナルアカヒレはノーマルのアカヒレとは別の種類を品種改良したものだと言われています。
ベトナムアカヒレ
2001年に新種記載され、2003年に初めて日本に輸入された新種のアカヒレです。成魚でも普通のアカヒレよりも一回りほど体長が小さく、体側の黒が青みを帯びるのが特徴です。
ラオスアカヒレ
最近ラオスにて発見された新種のアカヒレで、体側の帯に黒色が強く出ることなどからより渋さが強いのが特徴です。流通量も比較的少なく、マニア向きの魚と言えます。
アカヒレはパイロットフィッシュとしてもおすすめ
アカヒレはとても丈夫な種であることから、水槽立ち上げ時のパイロットフィッシュとしてもとても重宝します。アカヒレは水質が安定していない中でも元気に餌を食べ、生物ろ過サイクルの安定に力を貸してくれます。
また、水槽安定後も混泳相手に悪さをすることがほとんどないので、そのまま良きタンクメイトとして育て上げることができるのもアカヒレの良い点です。
/ボトリウムやグラスアクアリウム、小型水槽にも向いているアカヒレ
非常に丈夫で飼いやすいアカヒレは、最近流行りの 小型水槽やボトリウム、グラスアクアリウムなどのメインフィッシュとしても人気です。
水量が少ないとどうしても生き物の維持管理の難易度は高くなりがちですが、アカヒレなら大抵の環境でも力強く育ってくれます。
もちろん、広い水槽やフィルターがある環境の方がアカヒレにとってもよいので、小型容器での飼育を楽しんだら、大きな水槽に移すなどしてあげると良いでしょう。
アカヒレの飼育法

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瓶に入れられて販売されることもある丈夫なアカヒレですが、適切な飼育法を見ていきましょう。
水温・水質
一般的なアカヒレに関しては、20℃を下回るような水温でも飼育可能です。実体験として、冬は15℃位か、それを下回るくらいの水温でも飼育しています。
ロングフィンアカヒレに関しては、改良の過程から、東南アジア産の方は低水温に順応しやすいかもしれません。ただし、東南アジア産ということもあって、日本とは育成環境が異なる(高水温での管理であるため)無加温はやめておいた方が無難です。
ヨーロッパ産のロングフィンと、ベトナムアカヒレも無加温はやめた方がよく、水温は最低でも20℃以上が望ましいと言えます。水質はあまりこだわらなくても問題ありません。
水槽サイズ・フィルター
なるべく大きな水槽の方が飼育しやすいのは水槽サイズはアクアリウムのお決まりです。ただ、小型魚であるアカヒレであれば、一般的な30㎝水槽からが問題なく飼育できるでしょう。
小型水槽であればなおさら、おすすめするフィルターは外掛け式フィルターになります。フィルターも水質同様こだわらないのですが、お手軽さと濾過能力のコストパフォーマンスから外掛け式がいいでしょう。
繁殖・稚魚育成の場合はスポンジフィルターのみにしましょう。
/水流
水流もあまり神経質になる必要はありません。外掛け式フィルターやスポンジフィルターを使用することで適度な水流ができるので、それが結果的にアカヒレにも環境的にも良い影響が生まれます。
水槽内に水流がよどむ場所ができず、わずかにでも水が動く状態が適しています。
レイアウト
レイアウトは目的に応じて考えましょう。鑑賞重視であれば、アカヒレを鑑賞しやすいよう適度な密度で水草や石、流木などを自分好みにレイアウトするのが良いです。
その水槽内での自然繁殖も目的とするのであれば、水槽内をウィローモスなどの細かな水草で占めるようにすれば、そのまま自然繁殖も可能です。これは、アカヒレは卵や稚魚をあまり食べない特徴があるため可能なことです。
手間をかけれる人は、卵または泳ぎ出す前の稚魚の段階で移動させるのも良いでしょう。
/アカヒレの餌

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アカヒレは小粒の専用餌やメダカの餌、小型熱帯魚用餌などがよいでしょう。特にこだわりなく、小粒のものなら比較的なんでも食べてくれます。
1匹1匹の大きさはさほど大きくないので、食べる量もそこまで多くありません。与えすぎによる水質悪化には注意しておきましょう。
無加温での飼育の際は、水温が低下する時期はやや餌の量を減らしてあげると良いでしょう。
アカヒレの繁殖
アカヒレは水槽内でも繁殖を狙うことのできる種です。繁殖を行う上でのポイントを見ていきましょう。
雌雄の見分け方
成熟した個体では、オスは赤みが強くヒレ先端の白色の発色も強めです。また、オスの方がスレンダーな体型をしています。
一方、メスはお腹が膨れていて、発色がオスに比べるとそれほど強くないのが特徴です。また、成熟したメスはお腹の白が特に際立ち、白の面積が大きいことでも判別できます。
若魚ではこの違いはそれほど顕著ではありません。
/繁殖環境
繁殖を狙う際は、混泳魚などは入れずにアカヒレだけで飼育しておきましょう。水槽サイズはあまり大きいと、採卵の際に探すのが大変なので30~45cm水槽がおすすめです。
フィルターは卵や採卵せずに孵化してしまった稚魚を吸い込まないようにするため、また水流を弱めるためにスポンジフィルターがおすすめです。
アカヒレは卵をばらまいて産卵するため、ウィローモスを水槽に薄く敷いておくと採卵しやすいでしょう。水温はヒーターで20~25度で一定にしておきます。
産卵の兆候
アカヒレのオスがメスを追いかけたり、メスのお腹が膨れてきたら産卵の合図です。アカヒレはグッピーのように親魚が稚魚をすぐに食べてしまうことは少ない魚です。
ある程度ウィローモスなどを多めに入れておけば稚魚の隠れ家にもなり、稚魚がより食べられにくくなるのでおすすめです。
孵化〜稚魚の育成
アカヒレの卵は通常、2~3日で孵化して、その数日後に稚魚が泳ぎだします。稚魚が泳ぎだしたら、ブラインシュリンプと稚魚育成用の細かな粒餌を与えましょう。
ブラインシュリンプは与えるタイミングに合わせて孵化させておくことが必要ですので、事前に孵化器などを用意しておくと安心です。
アカヒレの寿命

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アカヒレの寿命は 一般的に2~3年程度とされています。ショップなどで販売されている個体の多くは生後数ヶ月ほどの若魚なので、上手に飼い込めば長く飼育を楽しむことができます。
価格の安さと丈夫というイメージから、狭い水槽で長期間飼育されるケースも多いですが、ぜひ、余裕のある環境で長生きさせてあげてください。
混泳水槽の他に繁殖水槽も用意して継代飼育する楽しみも味わってみても良いでしょう。
/アカヒレの混泳について
体質的には丈夫なアカヒレ。混泳についてはどうなのか見ていきましょう。
同種・近縁種との混泳相性

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アカヒレは温和な魚です。混泳についてはアカヒレ自身は問題になりません。小型魚同士の混泳については、ほとんど気にする必要はないでしょう。
注意する点としては、アカヒレがやられることですが、例えばアカヒレはコイ科の魚です。
コイ科のポピュラー種として気が荒めの魚といえば、スマトラが思いつくと思います。ゴールデンバルブなどは温和な方だと言われていますが、実際は結構そうでもなかったりする一面を見せたりもします。
逆に大人しいコイ科のポピュラー種といえば、ボララス・マクラータや、ラスボラ・エスペイなど、小型の種類がいます。このような小型魚のなかでも更に小型の種類などは混泳のパワーバランス的には都合が良いのですが、より小さな餌を必要とするところなど、別に気をつかわなければいけない面も出てきます。
結局のところ、混泳のバランスというものには「絶対」は無いので、ケースバイケースになるということは覚えておきましょう。
他種との混泳相性

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先程、結論として「混泳に絶対はない」と言いましたが、他種との混泳についても同じです。アカヒレの場合、アカヒレ自身は温和なので、アカヒレが他魚から攻撃を受けることを心配しましょう。
アカヒレが口に入ってしまう(アカヒレが食べられる)ほどの大きな魚との混泳は論外です。小型魚でも、ネオンテトラですら仲間同士で小競り合いをするものの、死んでしまうことはありません。
ネオンテトラは温和なので別としても、小型魚で言う「気が荒い」は、そこまで気にすることではないです。ただし、プラティほどの体格のある魚は、小型魚でも攻撃力(というか攻撃の持続性・しつこさ)があるので注意は必要です。
ただこの場合も、的が大きな場合(ドワーフグラミーやエンゼルフィッシュなど大きめの魚)の方がつつかれやすいので、アカヒレのように小さな魚に関しては逆に心配ありません。
水質面の混泳についても一応ふれておきますが、アカヒレ自体が丈夫な魚のため、どんな魚種とも水質的には混泳可能です。
/エビ・貝類との混泳相性

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エビや貝類との混泳も可能です。アカヒレは繁殖の際、あまり卵や稚魚を食べないという特徴がありますが、これが効いているのだと思います。
ただし、口に入るサイズのものは、やはり食べられる可能性はあるので、稚エビや稚貝が食べられることがあったとしても不思議ではありません。
特にエビは、魚にとっては美味しい餌なので、エビを繁殖させたい場合は、魚とは混泳させないようにしましょう。逆に、アカヒレを自然繁殖させたい場合も、卵や泳ぎ出す前の稚魚が、エビや貝に食べられる場合があるので、繁殖も考えている場合は混泳はやめておくのが良いでしょう。
アカヒレの混泳のしやすさというのは、コリドラスと並ぶくらい万能です。それでいてアカヒレ自身も丈夫で、成魚は美しく安価なのですから、これほどコストパフォーマンスの良い魚は他にいないと思います。
アカヒレ飼育で気をつけておきたい病気
アカヒレ飼育で気をつける病気についても確認しておきましょう。
カラムナリス病
細菌性感染症の1つです。感染力が強く、蔓延・進行するスピードも速いため、発見・治療が遅れると早期で全滅もあり得ます。持ち込みによって発症するケースが多いので、トリートメントや免疫の有無が大きなポイントになります。細菌性魚病薬による薬浴で治療しましょう。
エロモナス病
細菌性感染症の1つです。こちらは病原体の持ち込みによる心配はありません。水槽内常在菌による病気なので、同じ水槽にいる魚も発症する可能性はありますが、蔓延や進行スピードは遅いので、早期に脅威になることはありません。そのかわり、なかなか完治しないケースも多いです。細菌性魚病薬による薬浴で治療します。
寄生虫
体内外問わず、様々な寄生虫によるリスクはあります。目に見える寄生虫から、見えない寄生虫まで様々です。体内の寄生虫は駆虫が難しいので、治療に時間がかかったり困難な場合もあります。治療には白点病を治療する薬を使用するケースもありますが、ほとんどの寄生虫はトリクロルホン製剤で治療します。
アカヒレを飼育してみよう!

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シンプルで渋い外見のアカヒレはどんな水槽にも合わせやすく、性格もおとなしいため混泳水槽にも最適です。熱帯魚を繁殖させてみたいと考えている方の入門種としてもアカヒレはおすすめです。
ぜひ、色々な飼育スタイルでアカヒレの魅力を堪能してみてください。安い魚だからと言って、以外と侮れませんよ。