
ベイトリールの用途別おすすめ27選!飛距離を出す秘訣やメンテ方法は?
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アイキャッチ画像出典:写真AC
ベイトリールの特徴

撮影:FISH PARADISE!編集部
ベイトリールはスピニングリールとは異なる構造を持っています。まずは、形状やブレーキの種類など、ベイトリールの特徴を見ていきましょう。
形状
ベイトリールには「ロープロ型リール」と「円型リール」と呼ばれる2種類のベイトリールがあります。「ロープ型リール」の特徴は軽量であること、細いラインに対応したスプールがあり軽量のルアーでも問題なくキャスティングできます。「円型リール」の特徴は剛性がとてもいいことがあげられます。主にソルトシーンでの大物釣りを想定したリールとも言えます。多少重さもあります。スピニングリールはスプールが回転しない構造なので扱い方が大きく違います。
ブレーキシステム
ベイトリールには、基本的には、ブレーキが2か所あるのが特徴で、「メカニカルブレーキ」と「メインブレーキ」と呼ばれています。
メカニカルブレーキは、ベイトリールのハンドル側についています。ツマミを締めたり緩めたりして調整し、直接スプールの軸に負荷をかけて回転を調整するブレーキになります。このブレーキ調整によってルアーをキャストし易くします。
またメインブレーキとは、ハンドルとは反対側で調整するブレーキのことです。メインブレーキには、種類としてマグネットブレーキ・遠心力ブレーキ・DCブレーキ(デジタルコントロールブレーキ)があります。
マグネットブレーキは磁力によってスプールの回転を制御するブレーキです。遠心力ブレーキはスプールの回転でブレーキシューと呼ばれるパーツがブレーキ壁に当たり、摩擦による抵抗で回転数を制御するブレーキです。DCブレーキ(デジタルコントロールブレーキ)は電子制御によってスプールの回転を制御するブレーキです。
メカニカルブレーキとメインブレーキの2つのブレーキを調整することで、ベイトリールはとても使いやすくなります。
メリット
ベイトリールはスピニングリールと違い、ギア比を大きくできる為ラインの巻取り力が大きくできます。大物釣りには適していると言われる由縁です。ベイトリールの場合、片手でクラッチを外す、キャスティング、ラインを巻き取るという一連の動作ができます。無駄な動きが少なく手返しが良いためテンポよく釣りができます。また、ベイトリールはラインをほぼ直線的に巻き取れるのでラインの捻じれや絡みも少ないのでテンポよく釣ることがます。
デメリット
ベイトリールのデメリットとして、スプールが小さくラインのキャパが多くないので遠投にはあまり向いていません。
また、ベイトリールは「バックラッシュ」というライントラブルがあります。これはスプールの回転とラインの放出量のバランスが崩れることで起き、スプールにラインが絡まってしまうトラブルです。このトラブル解消が大変なために初心者向きでない、とも言われる由縁です。
さらに、軽いルアーもキャスティング時にスプールの回転とラインの放出量のバランスを崩しやすいので、ベイトリールではキャスティングが難しくなります。ただし、最近では、ベイトフィネスの流行とともに、軽量ルアーのキャスティングに特化したベイトリールも発売されています。
ベイトリールの選び方

出典:Pixabay
釣りをするフィールドや対象魚によっても変わりますが、必ず考えなければならないのは以下の三つです。
- 右利きなのか左利きなのか
- ハイギアかローギアのベイトリールなのか
- どのブレーキシステムを選ぶのか
以上の点に注意して選ぶとよいでしょう。
ギア比
ギア比はとても重要です。自転車の変速ギアと同じでその比率によって、少しの力でラインの巻取り量も変わるために釣果にかかわります。
ノーマルギアは、巻き取りのスピードと力のバランスが取れているのが特徴で軽いルアーから重いルアーまで、どのルアーをキャストするにも問題ありません。ギア比が6.0前後のリールです
ローギアのベイトリールは巻き取りのときに力があるのが特徴で一定の速度で巻くルアーにおすすめです。ギア比が5.0前後のリールです。
ハイギアのベイトリールはとにかく巻き取るスピードが速いのが特徴でワームやラバージグなど動きに特徴があるルアーにおすすめです。ギア比が7.0前後のルアーです。
糸巻き量(ラインキャパ)
スピニングリールは300メートルなどたくさんラインキャパを持てますが、ベイトリールは一般的に100から150メートルのラインキャパになります(船用のベイトリールなどの例外もあります)。浅溝スプールは細いラインを巻くのに適しています。またキャスティングした時の初速が速いために軽いルアーを投げすいですが距離はあまり出ません。深溝スプールは太いラインを巻くのに適しています。キャスティングした時の初速は遅いですが重たいルアーを投げ易く遠投もできます。
重量
ベイトリールを選ぶ上で、リール自体の重量も重要です。ロッドとのタックルバランスを考え、使いやすい重心になるかどうかや、剛性との兼ね合いを考えて重さを選ぶと良いでしょう。
ベイトリールの使い方

出典:Pixabay
ベイトリール用ロッド(指をひっかる突起がついています)にベイトリールを装着します。巻取りガイドラインをくぐらせてロッドのガイドにラインを通します。親指をクラッチの上に添えてキャスティング準備完了です。
投げ方
【オーバーヘッドキャスト】
オーバーヘッドキャストは基本の投げ方です。手首を倒してベイトリールを体の方に倒して投げて、手首を曲げてスナップを利かせてキャストします。両手でロッドを握ってキャストした方が安定したキャストができます。
【サイドキャスト】
サイドキャストはロッドを水平に振ってキャストする投げ方です。最初の姿勢はオーバーヘッドキャストと同じですが、水平に振りかぶり水平にキャスティングします。頭上にストラクチャが多い場所で有効なキャスティング方法です。
バックラッシュ対策
ベイトリールでバックラッシュが起こる原因は、ラインの放出される速さよりもスプールの回転数の方が早く、糸にたわみが発生し絡まってしまうことにあります。そのため、ベイトリールでは、キャストからルアー着水時までのラインの放出力とスプールの回転のバランスをとる必要があります。
初心者ならリールのブレーキを強めに設定し、サミングを使ってバックラッシュを減らすことができます。サミングはラインの放出量を親指の腹で感じられるので、障害物に当たった時などに瞬時にスプールを抑えることによってバックラッシュを回避できます。
飛距離を出すには?
飛距離を出すには、いかにスプールの回転速度とラインが送り出される速度のバランスを崩さずにキャスティングするかが重要です。ただブレーキを緩めに設定するだけでなく、サミングを効率よく行うことが必要です。サミングは、回転しているスプールに軽く親指を当てて速度を調整するテクニックです。サミングによってスプールの回転速度を調整しながら、遠くまでキャスティングすることができます。
ベイトリールに適したライン
ラインの種類には、主にPEライン・ナイロンライン・フロロカーボンラインとあります。バス釣りなど一般的なフィールドで使いやすいラインとしてお勧めするはフロロカーボンラインです。フロロカーボンラインの特徴は固くて伸びが少ないのが特徴です。また切れにくく、感度がよく、摩擦に強いです。比重が重めのルアーも投げるベイトリールには適したラインといえます。PEラインもソルトゲームを行うときにはとても適したラインです。遠投が必要で岩場が多いソルトゲームには軽くて丈夫なPEラインはとてもいいと言えます。
ベイトリールのメンテナンス方法
一度釣りを行うと、ベイトリールには様々なゴミ・油や枯草などが付着してしまいます。特にベアリングや、スプール軸はオイルやグリスによってゴミが付着し安い部分です。そのようなゴミを放置するのはよくありません。
日々のメンテナンスに必要な道具は、
- リール用グリススプレー
- リール用オイルスプレー
- 綿棒
- ウエスもしくはキッチンペーパー
- ドライバー
です。
オイルと注油する箇所は、「ブレーキ」、「スプール用ベアリング」、「スプール軸」、「ハンドル内ボールベアリング」の4箇所です。グリスアップを行う場所は、「ドラグナットのネジ部」、「ブレーキコントロールのネジ部分」、「ギア歯面」、「クラッチ部」です。どの部分もうっすらと全体をコーティングする感じで塗ってください。多いと思ったらふき取りましょう。
ベイトリールのおすすめ27選
ベイトリールを購入してみようとすると種類の多さに圧倒されるかもしれません。まず釣りたい魚やフィールド決めてみましょう。目的にあったベイトリールを選んでください。わかりやすく〇〇用と分けてはいますが、他の釣りに応用できるものも沢山あります。
バス用のベイトリール
バス釣り用のベイトリールには、形状やギア比・ブレーキが異なる様々な種類があります。フィールドの状態やその日のコンディション、デカバス狙いで行くのか、数釣りで行くのかなど目的などいろいろと想定して選ぶことができます。そのなかでも入門から万能リールや最強マシンとも言えるリールは以下になります。
【シマノシティカ 200】
【アブガルシア アンバサダー5500CS Rocket】
【シマノ アンタレス DC】
ナマズ・雷魚用のベイトリール
近年ターゲットフィッシュに注目が集まってきたナマズや雷魚ですがこの魚は圧倒的な引きのパワーがあります。ですからリールも巻き取り力の高いものや、太目のPEラインやフロロカーボンラインを使用するので、対応したスプールのベイトリールを選ぶことが必要です。剛性の高いベイトリールを選ぶなら問題ないでしょう。
【ダイワ タトゥーラ 103L-TW】
【シマノ カルカッタコンクエスト200】
【シマノ リール スコーピオン XT1500】
トラウト用のベイトリール
渓流でベイトタックルを使うメリットは『キャストコントロールと手返しの良さ』です。特に小規模河川を釣り上がっていくような釣りにおいて、狭いポイントを狙い撃ちしてすぐに巻き始められることや、追ってきた魚に対して手返し良く再度キャストして、アプローチすることが必須になります。軽いルアーでもトラブルなく使うことが出来るハイギアのベイトリールを選ぶことが必要です。
【アブガルシア REVO LTX-BF8-L】
【ダイワ SS AIR 8.1】
【シマノ 16 アルデバラン BFS XG】
シーバス用のベイトリール
シーバスフィッシングでは遠投することが多くトラブルの少ないスピニングリールを使うのが主流ですが、ベイトリールもシーバスフィッシングに適したリールといえます。力強いギア比・太いライン使用できるスプール・高い剛性力を考えるとシーバスフィッシングにも適しています。またベイトリールの特徴である手返しの良さも見逃せないポイントです。
【シマノ エクスセンス DC XG】
【テイルウォーク ELAN WIDE POWER PLUS】
【アブガルシア REVO ELITE IB ROCKET 9】
ロックフィッシュ用のベイトリール
ロックフィッシュは魚に根に潜られる可能性が高いため、少々強引にそしてすばやく巻き上げる必要があります。ベイトリールならパワーもありますのでロックフィッシュにも対応したリールです。ギア比が高くて剛性の良い、16ポンドくらいの太いラインを使用できるベイトリールがおススメです。
【テイルウォーク ELAN WIDE POWER PLUS】
【ダイワ 14 タトゥーラ HDカスタム 150SH-TW】
【シマノ カルカッタコンクエストHG 200/201】
アジング・メバリング用のベイトリール
アジングやメバリングでは使用するルアーが軽いためベイトリールも軽量スプールのものが主流となります。初速が早いように設定されていますので3グラムのルアーでも楽々とキャスティングできます。軽量設計の為手返しもはやいので何度でもキャスティングしやすいリールを選択できます。
【アブガルシア リール REVO ALC-BF7】
【ダイワ アルファス AIR 7.2】
【シマノ17 スコーピオンBFS XG】
ジギング用のベイトリール
ジギングは主にオフショアにて行う釣りなので、ベイトリールも投げるというより落とし込むイメージがあります。船上から水深100Mくらいまで落とし込みそこから一気に引き上げる。そのためにはタフな丸型タイプのベイトリールがおススメです。魚の引きも強烈だし、重さが60~220グラムにもなるジグをシャクるので、ギアやボディの耐久性が強い丸型が適したリールです。
【シマノ オシアコンクエスト 300HG】
【ダイワ キャタリナ ベイジギング 200SH】
【ダイワ ソルティガ 15H-SJ】
初心者にもおすすめの低価格ベイトリール
ベイトリールで釣りを始めてみたくても値段が高いというネックがありますが、手軽にそして多様なフィールに対応できるベイトリールもあります。
【シマノ リール NEW バスワンXT】
【アブガルシアBLACKMAX-L】
【シマノ 13 バスライズ】
ベイトリールはカスタムパーツも充実!
ベイトリールの構造はとてもシンプルにできています。そのために自分のフィッシングスタイルに合わせてパーツカスタムできるのもベイトリールの特徴の一つです。ハンドル一つとっても重さやグリップの形状、素材の違いがあり自分好みにカスタマイズできます。お気に入りのベイトリールの飛距離がもっと欲しい、と思ったらスプールやギアを交換すれば自分オリジナルのベイトリールも可能です。
【ZPI オフセットカーボンハンドル】
【ヘッジホッグスタジオ ベイトリールかっ飛びチューニングキット】
ヘッジホッグスタジオ ベイトリールかっ飛びチューニングキット
【ZPI マグスプール/BFC-901】
ベイトリールで釣りをしてみよう!

出典:Pixabay
ベイトリールは投げ方が難しく初心者には不向き、と感じる方もおられるでしょう。しかし多様なフィールでも軽量から重量級ルアーにも対応できますし、釣りの可能性を広げてもくれます。ベイトリールは釣り具の花形とも例えることができます。ベイトリールは、パーツもカスタムしたり、交換することができますので愛着がもてるリールです。ぜひ、釣りのタックルの一つに備えてみてください。