
カマスのルアー釣り入門!必要なタックルやルアーの選び方とは?
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アイキャッチ画像出典:写真AC
カマスってどんな魚?

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カマスはスズキ目カマス科に属する魚で、円筒形の細長い体でくちばし状の大きな口に鋭い歯が並んでいるのが特徴です。小魚を捕食する獰猛なフィッシュイーターのため、ルアーフィッシングの対象として近年人気を見せています。
カマスは基本的に群れで回遊しているため、数釣りを楽しむことができます。干物で美味しい魚なので知名度はそこそこあるのですが、実は「カマス」というのは総称で、釣りで狙うことができるのはアカカマスおよびヤマトカマスが一般的です。
沖縄など南方ではオニカマス(バラクーダ)も釣れますが、全国的にはこの2種がメインになります。
/カマスのルアーフィッシングが出来る釣り場

撮影:FISH PARADISE!編集部
カマスは回遊魚であるため、堤防の先端や磯場など潮通しの良い場所が好ポイントです。 一番手軽な釣り場としてはやはり漁港でしょう。
堤防から外海に向けてルアーのキャストを繰り返していくことになりますが、ベイト(イワシ、小アジ等)が漁港に入ってきている場合はそれを追ってカマスも港内に入ってくることがあります。
カマスは北海道から沖縄までの日本各地の沿岸を回遊していますが、狙って釣るなら生息数の多い関東以南の釣り場がベターです。特に西日本では良く釣れる魚のようです。
/カマスがルアーで釣れる時期・時間帯
カマスを釣りやすい時期(シーズン)や時期について解説していきます。
時期(シーズン)

出典:Pixabay
カマスが釣れる時期は一般的には 夏~秋ごろがベストシーズンのようです。しかし冬~春に釣れている情報もあるので、釣り場近くの釣具屋などで情報を仕入れてから釣りに行くと良いでしょう。
時間帯

撮影:FISH PARADISE!編集部
カマスが最も釣れやすい時間帯は マズメ時となります。他の釣りでも絶好のチャンスとも言われている朝マズメや夕マズメといった時間帯がもっとも効率的にカマスを狙える時間帯といえます。
それ以外では日中や夜間でも狙うことはできますが、マズメ時がピークとなるためカマスを狙う場合には積極的にマズメ時を選ぶとよいです。
/カマスのルアー釣りのタックル
カマスをルアーで狙う専用のタックルはありませんが、逆に言えば他のタックルでも代用できる点もカマスルアーフィッシングの手軽さといえます。必要なタックルを揃えておくことでカマスを狙いやすくなります。
ロッド

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カマスのルアーフィッシングには6~7フィート前後の長さで、硬さはUL~L程度のロッドが扱いやすいです。カマスはジグや小型ルアー、ワームで狙うことが多いため軽量のルアーやリグでもキャストしやすく扱いやすいロッドを選ぶとよいです。
メバリングなどで使うライトゲームロッドやバスロッドなどがカテゴリとして該当します。
リール

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リールには 2000~2500番手の小型スピニングリールがおすすめで、ギア比はノーマルギアかハイギアを好みやカマスを狙うフィールドに合わせて選ぶとよいです。
リトリーブでの誘いが多いカマスルアーフィッシングは巻きのスピード調整も重要なため、よりじっくり狙うならノーマルギアが使いやすいです。こちらもライトゲーム用のモデルやバスフィッシング用のモデルがマッチします。
ライン

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カマスのルアーフィッシングで使用するメインラインは PEラインがもっともおすすめです。飛距離も出やすく強度もあるため、あらゆるルアーを操作する上でもPEラインが適しています。
ただ、結束が苦手な方や初心者の方でライントラブルを極力減らしたい方などは手軽で扱いやすいナイロンラインも選択肢に入れてもよいです。PEラインなら 0.3号程度でナイロンラインならば6~8lbの太さを選びます。
また、PEラインをメインラインにする場合はフロロカーボンかナイロンのショックリーダーを用意します。太さは8lbで長さは半ヒロ(約50cm)程度を準備しておくとよいです。
ワイヤーリーダーは必要?
カマスは歯が鋭いフィッシュイーターであるため、丈夫なショックリーダーでも噛み千切られる場合があります。そこで強度の高いワイヤーリーダーを使用する場合もありますがそれほど必要性は高くないです。
というのもワイヤーリーダーはルアーの動きを妨げることもあり、軽量ルアーの場合はより一層魚に違和感を与えてしまうこともありマイナスになる場合もあります。
リーダーにビニールパイプを通して強度アップ
リーダー部分が歯に当たってラインブレイクしてしまうことを防ぐ方法としておすすめなのが、リーダーの結束部分にビニールパイプなどを通して補強することで強度アップする方法があります。これならばラインブレイクを防ぐことが可能で軽量ルアーの動きも妨げにくくなるためおすすめです。
/カマスにおすすめのルアー
カマスルアーには5~10g程度の小型ミノーやメタルジグを使用します。カラーは小魚を模すためフラッシング効果の高いキラキラ系のものが効果的です。
また、ワームにも好反応を示すのでハードルアーで食いが渋い時は3g前後のジグヘッドに2~3インチのワームをつけてじっくり誘うのも良いでしょう。
プラグ

撮影:FISH PARADISE!編集部
カマスのルアーフィッシングで手軽に使えるのがプラグになります。特にカマスは表層で釣れることが多いため、シャローを攻略しやすいルアーが有効です。基本的にはリップ付きのミノーなどが引き抵抗もわかりやすく表層を攻略しやすいためおすすめです。
また、バイブレーションなども表層以外を効率よく攻めていけるためいくつか準備しておくと引き出しとして使えます。サイズはライトゲーム用の3~9cm程度のものを使うとよいです。
ゴーフィッシュ カマサー42
程よいリップでアクションも絶妙なカマスに最適なライトゲーム用ルアーです。カラーも豊富で引き抵抗もあるため初心者の方にも扱いやすいルアーといえます。
ラパラ ジギングラップ W5
ライトゲームでも五目狙いとして使用できるオールラウンダーなルアーとなっており、独特のアクションでカマスにもしっかりとアピールすることが可能です。
ダイワ スティーズ ダブルクラッチ 75SP
素早い動きに反応するカマスの習性にマッチしたジャーキングベイトとなっており、ダイワ独自のサクサス加工が施された刺さりのよいトレブルフックで確実にカマスをフッキングへ持ち込めます。
ダイワ 月下美人 小鉄 7g
ライトタックルでも扱いやすいメタルバイブレーションで、飛距離も抜群のため広範囲を効率よくアピールしながら誘うことが可能です。アクションアイも2つあるため好みで付け替えてアクションを変えることも可能となっています。
メタルジグ

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カマスはメタルジグでも狙えることが可能です。基本的には小魚を捕食しているため5~15g程度のマイクロジグがよいですが、水深がある場所や流れが速い場所では20g程度まで重くしてもよいです。
素早い動きに好反応を示すカマスの特性からメタルジグもフォール系の扁平タイプよりもキビキビ動かせるストレートタイプの方がおすすめです。また、左右非対称のボディならばジャークアクションでカマスのバイトを誘いやすくなります。
メジャークラフト ジグパラマイクロスリム 7g
なんといっても価格がリーズナブルながら、しっかりとした作りでコストパフォーマンスが高い点が魅力です。カラーラインナップも豊富で誰でも使いやすいクセのないジグとなっています。
ジャッカル チビメタ TYPE-1 7g
スリムボディで飛距離も出やすくジャークアクションとも相性抜群な扱いやすいメタルジグとなっています。バスロッドなどでも扱いやすい形状と重さで広範囲を探る場合にも適しています。
ジグヘッド+ワーム

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カマスのルアーフィッシングにおいてもっとも実績のあるのがジグヘッドとワームを使ったリグで狙う方法です。ジグヘッドはリトリーブ重視のラウンドタイプやダートアクションがやりやすいダートタイプの形状がおすすめで、重さも1~5g程度がライトゲームタックルでも扱いやすいです。
ワームは2インチ前後で、アジングワームのようなストレートタイプのボディ形状のものを選ぶとよいです。基本的にはリトリーブアクションで狙いますが、トゥイッチなどとのアクションも相性がよく効果があります。
JAZZ 尺ヘッドDXマイクロバーブ Dタイプ
誰でも手軽にキレの良いダートアクションが生み出せるジグヘッドで、アクション後のフォール姿勢も安定しやすい万能なモデルとなっています。フック強度やフッキング性能も十分です。
エコギア グラスミノーS
世界中からも高い評価を得ているシャッドテールワームの傑作とも呼ばれている人気ワームで、エサと間違うほど絶妙でベイトライクな動きを演出できます。もちろん、カマスにも非常に効果的なワームとなっています。
ジャッカル デカキビナーゴ 2.5インチ
ダートアクションとも相性の良いボディ形状と適度な柔らかさのあるマテリアルによって、やや大きめのサイズながらもナチュラルな誘いも可能なワームとなっています。手軽にダートアクションを生み出せる魅力的なワームです。
バークレイ ガルプ!SWベビーサーディン 2インチ
高い集魚効果と喰わせ性能を誇る専用フォーミュラが人気のワームで、本物のエサ並みに釣れるほど実績もあるモデルです。シンプルな形状ながらオールラウンドな使用ができるボディ形状もカマスに有効といえます。
/カマスルアーのカラー選び
カマスのルアーフィッシングでも最適なカラーチョイスは存在します。また、狙う場所や時間帯などの状況に合わせたルアーチョイスで釣果を左右するため、ルアーごとにも選ぶ基準を知っておくとよいです。
プラグ・メタルジグ

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カマスはマズメ時や夜に活性が高くなりやすい傾向があり、その際には表層でベイトを捕食するため効率的に攻められるプラグは効果的といえます。また、飛距離が出て広範囲を探れるメタルジグもテンポよく探れるルアーです。
どちらも夜釣りでは チャート系やパール系などの目立つハイアピールカラーがおすすめです。また、常夜灯周りでもよく釣れるため、プラグならライトの光を透過してナチュラルに誘える クリアカラーもよいです。
メタルジグならばマズメ時にはフラッシング効果のある シルバーやゴールド系も使いやすいです。特に濁り潮の時などはゴールド系のカラーは効果的となります。
ワーム

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ハードルアーでは口を使わないスレたカマスやナチュラルに誘いたい時に効果的なのがワームです。ナイトゲームではやはり チャート系などのハイアピールカラーがよいです。
マズメ時などの光量がある場合や常夜灯周りでのカマス狙いではクリア系やラメの入ったキラキラと光るカラーも効果的となっています。濁り潮や光量の少ない状況下ではチャート系はもちろん、ゴールド系のカラーもハマることが多いため用意しておくとよいです。
/カマスルアーの使い方
カマスはいろいろなルアーで狙える点もゲーム性が高くおもしろいポイントといえます。それぞれのルアーの特徴を掴んでおくことで、より効果的にカマスを狙えるため使い方を覚えておきましょう。
ミノー

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ミノーのアクションはただ巻きでの一定のリトリーブアクションが基本ですが、時には巻きスピードを変えることやリトリーブスピードに強弱をつけるなどで変化をつけることも効果的です。ミノーのようなリップ付きの場合はジャークやトゥイッチなどのスライドやダートアクションに対しても好反応を示します。
バイブレーション

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ただ巻きでのリトリーブアクションが基本で、使い方はロッドを立てて早巻きで行います。また、ダートアクションも効果的でリトリーブと合わせて使うとより効果的です。バイブレーションがマッチするテクニックとしてはリフト&フォールで、フォールによる喰わせの間を演出することでバイトを誘います。
メタルジグ

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メタルジグではワンピッチジャークなどのショートジャークアクションがカマス狙いには有効ですが、単調にならないためにも、ツーピッチジャークやロングジャークなども織り交ぜてランダムに狙うことも効果的です。
メタルジグではただ巻きのみよりもロッドアクションを付けるジャカジャカ巻きなどの早巻きの方がよいです。
ジグヘッド+ワーム

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ただ巻きでは基本は早めのリトリーブとなりますが、状況によってはスローに巻くことやリズムを変えるなどで変化を付けるとよいです。
また、ロッドアクションと合わせてのダートアクションもカマス狙うに効果的です。この際にストップを入れることでフォールでの喰わせの間を演出するなども効果的といえます。
/カマスのルアーフィッシングのポイント
カマスをルアーで狙う場合に押さえておきたいポイントがいくつかあります。この点を押さえておくことでより効率よくカマスを釣り上げることが可能になるため、より釣果を上げて楽しむためにも覚えておくことをおすすめします。
スナップは必要?

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カマスはプラグやミノーで狙うことも多いため、スナップは付けておく方がルアー交換が便利な上に、リーダー直結よりもルアー本来の動きが出やすくなるためおすすめです。
ただ、ワームやメタルジグに関しては逆に直結の方がアクションしやすいといった点もあるため、使用するルアーによって使い分ける必要があります。
レンジは表層から探ろう

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カマスは基本的に表層で捕食活動をしていることが多いため、まずは表層から探っていく方法が基本となります。表層を探って反応が得られなかった場合にはレンジを少しずつ落として探っていくと効果的です。
他にはリトリーブスピードに変化をつけてみたり、アクションを入れて反応をみていく方法もおすすめです。
/カマスにはジグサビキも効果的!

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カマスのルアーフィッシングでは、ミノーやワームなどの他にジグサビキも人気の釣り方です。ジグサビキはサビキ仕掛けの一番下にメタルジグをセットし、遠投してロッドをしゃくりながら仕掛けを巻いてくる釣法です。
通常のサビキ釣りのようにコマセカゴはセットせず、仕掛けのアクションで魚を誘うルアーフィッシングの1種です。
カマスをルアーで釣るのって楽しい!

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カマスは漁港などで手軽に数を釣ることができ、ルアーへの反応も非常に良いためライトゲームの入門としては最適です。ゲーム性も高く、40~50cmの大型ともなればその引きは凄まじく、専用のタックルで挑まなければいけません。
南方の海にはオニカマス(バラクーダ)など1mを超える種も生息しています。夢のメーターオーバーを求めて、カマスのルアー釣りを始めてみてはいかがでしょうか。