
オトシンクルスの餌付け方法とおすすめ餌!与える量や頻度はどれくらいがベスト?
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オトシンクルスってどんな魚?

ごく一般的な、いわゆる「オトシンクルス」は、ナマズ目ロリカリア科ヒポプトポマ亜科に分類される南米原産の魚で、アクアリウムでは水槽内の コケ取り役として有名な魚です。
オトシンクルスとして販売されているのは、オトシンクルス・ヴィッタータスという種類がほとんどですが、似ている別の種類のオトシンクルスも混ざって販売されていることもあります。
全長4~5cmほどの温和な小型魚なので、他の小型魚と混泳させやすい魚です。
/オトシンクルスの食性

オトシンクルスは、コケを食べることからも植物質の餌を好むのがわかると思いますが、 基本的には雑食性です。コリドラスやプレコの餌のほか、カラシンやメダカなどの小型魚が食べる粒状の餌なども食べるので、ちゃんと食べるようであれば粒状の餌などでも何ら問題なく終生飼育できます。
むしろ、粒状の餌はすぐに口に入るので食べやすいくらいです。慣れていない餌の場合は、すぐに食べなくても繰り返し与えることで、好んで食べるようになってくれたりもします。
/オトシンクルスにおすすめの餌
オトシンクルスにおすすめの餌をピックアップしてみました。
キョーリン ひかりクレスト プレコ 15g
タブレット状の沈下性の餌です。植物性原料をメインに、スピルリナやクロレラも配合されています。オトシンクルスやプレコのように、下向きの吸盤状の口と、独特の歯で少しずつ削りながら食べる魚に適した形状をしています。
形が崩れにくく水を汚しにくいように作られているので、プレコやオトシンクルスのように時間をかけて食べる習性がある魚にぴったりです。
キョーリン ひかりクレスト コリドラス 15g
サナギを配合することで集魚効果がアップしています。水底で適度にバラケやすいため、連続して食べ続けやすくもなっています。従来の粒よりサイズダウンし、食べきりやすい粒サイズに変更している点も良いポイントです。
栄養価的に動物質を強化配合したため、魚の食いつきアップも期待できます。それでいて混泳魚に奪われにくく、少しずつ食べることができます。
徐々に柔らかくなる特殊配合になっているボタン形状の餌で、プレコの餌よりも動物質性のバランスがとれています。
キョーリン メダカの舞 スーパーオレンジ 40g
色揚げ効果も特徴の餌ですが、赤系の色を持っていない魚であるオトシンクルスには、あまり意味を持ちません。それより一番のおすすめポイントは、栄養価と餌の大きさです。栄養価が高いため、植物質性の餌とローテーションで与えると、よりバランスの取れた給餌ができます。
そして何より、餌の粒の大きさがちょうど良く、オトシンクルスが食べやすいのです。極力沈みにくい物性を追求したエサですが、水を吸えば沈んでいくので、低層魚にも問題なく使用できます。
生きた善玉菌である「ひかり菌」が、魚の腸内で活性化して健康維持に役立ち、排泄物の分解を促進して、飼育水の汚れも抑えます。
/オトシンクルスの餌やりの量と頻度

餓死しやすいと言われるオトシンクルスですが、餌やりに特別なコツはあるのでしょうか。餌やりの頻度や量について解説していきます。
餌の量
オトシンクルスだからといって、特別に多く餌が必要だ、などといったことはありません。大事なのは、ちゃんと食べているかどうかです。お腹が膨れるくらい、ちゃんと食べているかどうか確認することが1番大事です。
ガラス面にオトシンクルスが張り付いている時に、 お腹の膨らみを確認してみましょう。ちゃんとよく食べるオトシンクルスは、ガラス面に張り付いていなくても、お腹の膨らみがわかります。そのくらいちゃんと餌の量を十分与えましょう。
餌やりの頻度
餌の必要量をつかんでしまえば1日1回の給餌でも足りるのですが、1度に餌を多く与え過ぎると水質悪化のトラブルの原因になります。そのため1日2回以上にわけて給餌し、1回の給餌量が多くなり過ぎないようにすることで、餌を投入し過ぎるリスクを小さくするのがおすすめです。
これは、給餌量を給餌回数でまかなうということです。餌は基本的に毎日与えますが、週に1回の絶食日をもうけることでオトシンクルスの体調管理と濾過環境の回復をはかることができます。
/オトシンクルスが餌を食べない?原因と餌付けの仕方
オトシンクルスが餌を食べない特別な原因はあるのか?餌付けの仕方も見ていきましょう。
餌を食べない原因

撮影:FISH PARADISE!編集部
結論から言えば、 オトシンクルスだからといって特別な原因はなく、基本は全ての魚が同じです。元気なオトシンクルスであれば、餌を食べないということは無いということです。
では、なぜ元気が無いのか?そこを考えてみましょう。最初から元気が無かったり、痩せたオトシンクルスを購入していないか・水槽へのオトシンクルス導入時に、水合わせは失敗していないか・普段の飼い方は適切かなど、いくつかポイントがあります。普段の飼い方というのは、例えば水換えのタイミングや量、水槽内の掃除などについてです。
また、そもそも環境はオトシンクルスにとって適切かどうかも改めて考えてみてください。水温・水質・水流・溶存酸素量のほか、混泳魚がいる場合は混泳魚とのパワーバランスも適切でなければ、環境が適切だとは言えません。オトシンクルスがプレッシャーを受けていたり、イジメられていないかなどもよく観察しましょう。
それにともない、オトシンクルスが普段ゆっくり隠れることができるスペースも設置してあげると、環境の適化に役立ちます。このようなことを踏まえてから、餌に原因があるのではないか?ということを考えるようにしましょう。
確かに餌の種類によっての向き不向きや、個体による好き嫌いもあります。餌の好き嫌いは、産まれてからどのような餌を食べて生きてきたのかに左右されやすいので、餌への慣れが原因として大きいのです。
/餌を食べない時の餌付けの仕方

撮影:FISH PARADISE!編集部
オトシンクルスが餌を食べない原因として、そもそもの話オトシンクルスは元気なのかどうか、適切な飼育をしているかどうかなどを確認するのが大事だという話をしました。その場合は一言で、「改善」が解決策になります。
次に、餌付けの仕方についてです。餌付けとはつまり、慣れの問題でもあるので、慣れるまで時間がかかる場合もあれば、慣れない(食べない)場合もあり得ます。
具体的な方法としては、 食べさせたい餌を与え続けるということです。この際、混泳魚がいると好都合だったりします。何故かというと、与えたエサをオトシンクルスが食べなかったとしても、混泳魚が食べることで水質悪化を防ぐことができるからです。
また、混泳魚が餌を食べることで、オトシンクルスもつられて同じように食べるようになることも期待できるからです。 餌に関しては、「小は大を兼ねる」というのも覚えておくと良いです。
食べない場合や、食いが悪い場合は、餌のサイズを小さくして試してみるのも方法です。食欲の落ちている魚は、普段より小さな餌を選り好んで食べる傾向があるからです。
さらに、もし水温が低めに設定してある場合は、 少し水温を上げてみると食欲が上がる場合もあります。
/お腹いっぱい食べるオトシンクルスは安心

オトシンクルスの飼育は、餌をちゃんと食べていれば問題は起きにくいものです。これはオトシンクルスの死因に餓死が多いことの裏返しでもあるので、重要ポイントとしてオトシンクルスの飼育に活かすようにしてください。
そして、購入する際は、痩せている個体は避けるようにしましょう。お腹が膨らむだけ餌を食べる個体になれば何も心配なしです。