
コリドラスに癒されよう!特徴や飼育法、病気などを徹底解説!
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コリドラスとは

出典:写真AC
コリドラスは南米に生息する小型のナマズの仲間で、体長は小型種で3cm、大型種でも10cm程度で、吻には短いヒゲがあり、底層を主な生活圏とします。
砂の中に口を突っ込んでモフモフする姿はとても愛嬌があり、多くのアクアリストから愛される存在です。
コリドラスは底生魚なので、水槽の脇役として飼育する人も多いですが、カラーのバリエーションも豊富でコレクション性も高いことから、コリドラスメインの水槽で飼育するのも楽しい魚です。
/コリドラスの種類と価格

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コリドラスは 吻の長さによって大別され、さらに アイバンドと呼ばれる目の模様などによっても分類されています。
コリドラスの分類はまだまだしっかりと研究されていない部分もあり、アクアリウム業界で知られている種類でも学名が決まっていないものもいたりします。また、毎年のように新種が見つかっています。
コリドラスは種類によって価格も大きく変化します。コリドラスアエネウスやコリドラスパレアトゥスと言った定番種であれば、1匹数百円程度で購入できますが、大型種や見つかったばかりの種類は数万円で取引されることもあります。
昔に比べると、コリドラスのブリードも進んでいて、昔は高かった種類もかなり安価になってきました。これからコリドラスを飼育してみようと考えている人は、 はじめは日本の水質に馴染んだブリード物の定番種から飼育してみることをおすすめします。
/おすすめの人気種① コリドラス・パンダ

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その名の通り、パンダのような見た目で男性からも女性からも人気のコリドラスです。アイバンドがあるコリドラスはない種類に比べて、やや神経質とも言われますが、コツを押さえておけば初心者でも十分飼育できます。
おすすめの人気種② コリドラス・ステルバイ

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水玉模様のような体色と、胸ヒレのオレンジが特徴的な人気コリドラスです。ブリード物はとても丈夫で、初心者にもおすすめの種類と言えます。
おすすめの人気種③ コリドラス・ピグミー
コリドラスの中では珍しく、中層付近を活発に泳ぎ回る少し変わった種類です。大きくなっても3cmほどにしかならず、小型水槽でも群泳にも向いています。
/コリドラスの飼育方法
コリドラスの飼育の基本を徹底解説します。
コリドラスに適した水温・水質・水流
コリドラスはやや高水温に弱い性質があるので特に夏場は注意が必要です。ただし、最近は東南アジア産のブリード個体も多く流通しており、以前に比べると水温への順応性も高くなっている印象です。
水質は弱酸性〜中性の軟水を心がけましょう。ワイルド個体は特に水質にも敏感ですので、水合わせはしっかりと行います。ブリード個体はワイルド個体に比べると神経質ではありません。
コリドラスは少し水流がある環境を好みます。強すぎると疲れてしまいますので、シャワーパイプや水流ポンプなどを用いて緩やかな水流を水槽内に作ってあげると、コリドラスも喜びます。また、止水域がなくなることで水質悪化を防ぐこともできるのでおすすめです。
コリドラス導入時の注意点

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コリドラスゴッセイやコリドラスシュワルツィなどの 一部の種類はヒレに毒を持っています。コリドラスの毒は直接ヒレを触わるほか、コリドラスがストレスを感じた時に水中に放出します。
水槽内においてはコリドラスの毒は問題になることはありませんが、 小さな袋に入れられた状態で毒を出してしまうと、一緒にパッキングされている個体が中毒死してしまうこともあるので注意が必要です。
コリドラスを袋に入れて運ぶ際は、1匹づつパッキングし、十分な水量を確保しましょう。また、なるべく振動や揺れが起きないよう慎重に運ぶようにしましょう。
ちなみに、コリドラスの毒は弱いので、人間が刺されてもそれほど問題ではありません。毒の強いと言われている種でも、刺された場所がヒリヒリする程度ですので、必要以上に怖がる心配はありません。
水換え・掃除の頻度
コリドラスを飼育する際は、水槽の水量やフィルターの容量などにもよりますが、1週間から10日程度に一度、1/3〜1/4程度の水を交換してあげましょう。水換えの際は、底面の砂利や砂に入り込んでいるゴミを一緒に掃除してあげることが重要です。
コリドラスは底生魚なので、底面が汚れていると病気にかかりやすくなります。砂利をかき混ぜながら水を吸ってゴミを取り除くと良いでしょう。砂利の粒がある程大きいのであれば、プロホースなどを使うと簡単に掃除ができるのでおすすめです。
水槽飼育に必要な器具やレイアウト
コリドラスを飼うためには、一般的な熱帯魚飼育で使う道具を一通り揃える必要があります。レイアウトは底面積を多く取り、掃除がしやすく挟まり事故などが起きにくいよう工夫が必要です。
コリドラスを水槽で飼うために必要な器具や注意点は、下記リンク先記事で詳しくご紹介していますので、合わせてご覧下さい。
/コリドラスの餌
コリドラスの餌は基本は専用のタブレットフードで問題ありません。タブレットフードはコリドラスの食性を考慮し、バランスよく栄養素が含まれています。
また、コリドラスは赤虫やイトメといった虫餌も大好物です。これらはとても栄養価が高いですが、タブレットフードに比べると水を汚しやすいので、たまにあげる程度が良いでしょう。
コリドラスの餌については、下記リンク先の記事でも詳しくご紹介していますので、合わせてご覧下さい。
コリドラスってお掃除屋さんなの?
コリドラスは水槽のお掃除屋さんという名前でも売られていることがあります。これはグッピーやネオンテトラ、グラミーなどの上層〜中層で暮らす魚と違い、コリドラスが底層付近で生活することから、魚の食べ残しをコリドラスが食べてくれるためにこのように言われています。
ですが、コリドラスは意外と沢山餌を食べるため、他の魚の残り餌だけでは痩せていってしまうこともあります。
また、掃除屋と言っても、他の熱帯魚同様餌を食べたらフンもしますので、コリドラスが水質改善をするわけではありません。コリドラスを健康的に飼育するためにも、他の熱帯魚同様、コリドラスにも餌をしっかりと与え、水槽の掃除もコリドラス任せにはしないようにしましょう。
/コリドラスの混泳

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コリドラスは性格も温和な種が多く、生活圏も他の熱帯魚と被りにくいので、混泳向きの魚と言えます。反対にコリドラスを攻撃したり、コリドラスの餌を横取りしてしまう熱帯魚との混泳は避けてあげましょう。
小型テトラや小型コイ科の熱帯魚、グラミーなどがコリドラスの混泳相手におすすめです。コリドラスの繁殖を狙うのであれば、混泳はしないようにしましょう。
コリドラスの繁殖

出典:photolibrary
コリドラスは条件さえ整えば、比較的簡単に繁殖も狙うことができます。成熟したコリドラスのペアを複数で飼育していれば、勝手に産卵ししまうこともあります。コリドラスの稚魚はとても小さいので、初期の生存率を上げる工夫が重要です。また、水質の変化や餌の栄養価も繁殖の重要な条件と言われています。
コリドラスの繁殖についての詳細は、下記リンク先の記事で詳しくご紹介しています。種類によって難易度は違いますが、繁殖にチャレンジしたい方は合わせてご覧下さい。
/コリドラスの病気と治療法
コリドラスを飼育していると直面する病気についてもみておきましょう。早期発見と早期治療が、コリドラスを健康に育てるポイントです。
カラムナリス症
コリドラスがよくかかる病気で、最初は尾ひれやヒゲが白っぽくなり、次第に腐ったようにただれてしまいます。コリドラスは普段はヒレをピンと立てていますが、ヒレをたたんでふらふらと泳いでいたらこの病気の可能性があります。
感染力がとても強いため、病気のコリドラスを見つけたらすぐに別水槽に隔離しましょう。グリーンFゴールドなどによる薬浴が効果的です。
エロモナス症
運動性エロモナス菌と呼ばれる水中に常在している菌が原因で起こります。症状は様々で、赤い班が体に出たり、ポップアイ(目が飛び出る)になったりします。一度症状が進んでしまうと直すのは困難ですので、いかに初期に対処できるかが鍵です
。エロモナス症の多くは水質悪化などが原因でかかりやすくなりますので、もしも病気が出た場合は、日頃の管理やフィルターのろ過能力を改善する必要があります。治療には観パラDやエルバージュなどによる薬浴が効果的です。
白点病
魚の風邪とも言われるくらい、熱帯魚を飼育していると直面する有名な病気です。コリドラスの体やヒレに白い点々がつきます。進行が早いので、見つけ次第隔離し、薬浴を行いましょう。メチレンブルー、グリーンFによる薬浴が効果的です。ただし濃度は1/2〜1/3程度で行いましょう。
餓死・拒食
コリドラスに十分な餌が行き渡っていないと、餓死せてしまったり、ストレスにより拒食になることがあります。混泳水槽で起こりやすいので、お腹が細くなってきたと感じたら別水槽に移し、落ち着いた環境で飼育するようにしましょう。
/コリドラスの寿命

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コリドラスの平均的な寿命は3〜5年と言われています。ただし、コリドラスピグミーやハブローススのような小型種は2年と寿命も短めです。反対にコリドラスバルバートゥスなどの大型種はやや寿命も長い傾向にあります。
水槽飼育の場合の多くは、寿命前に病気や思わぬ事故で死なせてしまいます。コリドラスが寿命を全うできるように、余裕のある環境と沢山の愛情をもって飼育にあたりましょう。
初心者にも優しい、コリドラスを飼ってみよう!
一部飼育が難しい種類はいますが、初心者でも飼育から繁殖までチャレンジできる種類が多いのもコリドラスの魅力です。また、うまく混泳させれば、殺風景になりがちな底層をコリドラスで賑やかに演出することもできます。
きっと実際に飼育してみれば、コリドラスの虜になること間違いなしです。ぜひ、一生懸命モフモフ餌を探す姿に癒されてみて下さいね。