ヘラブナの特徴や生態!強い引きで人気のターゲット!
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| 分類 | コイ目コイ科フナ属 |
|---|---|
| 和名 | ゲンゴロウブナ |
| 学名 | Carassius cuvieri |
| 分布 | 琵琶湖・淀川水系(自然分布)、日本各地の湖沼・河川に移植 |
| 特徴 | 体高は高く、第一鰓弓の鰓耙数は同属他種よりも多い(92~128)。30~40㎝。 |
ヘラブナの特徴
出典:FISH PARADISE!編集部
ヘラブナは琵琶湖固有種のゲンゴロウブナ(源五郎鮒・夏頃鮒)のうち、体高が高く大型の個体を選んで交配させた改良種です。最大の特徴は体形で、ゲンゴロウブナに比べると背が盛り上がり、横から見ると菱形に近い形で、海の魚のようにもに見えます。成長が早い上に長生きで、50センチを超える個体も珍しくはありません。元々は食用として改良されましたが、現在ではゲームフィッシュとして親しまれ、全国の湖沼に放流されています。
ヘラブナの生態
ヘラブナは警戒心が強い臆病な魚で、釣り人の足音やルアーの投入音などにも反応し、深場や沖合に逃げてしまうほどです。また、常に同じようなサイズの個体が群れになっており、プランクトンが多く発生している場所を求めて湖沼などを回遊しています。ヘラブナの産卵期は4月から6月にかけてで、浅場の水草に付着性の卵を産みます。夏、秋は活性が高く、よく餌を食べてどんどん成長しますが、晩秋から冬季は活性が低下し、深場に集まってじっとしていることが多くなります。
ヘラブナの食性
ヘラブナは、ジンベイザメやマンタなどと同じくプランクトン食で、水中の動・植物性プランクトンを捕食します。このためギンブナなどに比べると、プランクトンを濾し捕るための「鰓耙」の数が多くなっています。淡水魚では、北米のヘラチョウザメや中国のハクレン、コクレンも同じように特殊な鰓をしています。プランクトンは日照や水温によって発生場所や水深が変化します。ヘラブナはそうした場所でプランクトンを水ごと吸い込んで鰓で濾し、食べています。ヘラブナは釣りの人気ターゲット
出典:写真AC
バスブーム以前、「釣ったら食べる」ことが多かった日本の淡水釣りの歴史の中で、釣ってリリースすることに特化した釣魚は少なく、ヘラブナはその代表でした。ヘラブナ釣りは釣技を研究するほど釣果が上がる奥深い世界。返しのないヘラ専用針や、精緻なヘラ浮き、釣り味が十分に楽しめるヘラ竿など、工夫の粋を集めた魅力的な道具類も充実しています。
ヘラブナの飼育方法
植物性プランクトンを好むヘラブナの飼育は、餌の補給がカギになります。フィルターで水を循環する水槽で飼育する場合、プランクトンと同様の微少な粉状の餌を水中に漂わせると、水質が悪化しやすく、フィルターの目詰まりなども問題も発生しかねません。
そのため、水槽で飼育するには、まずは植物性のものが多く含まれている川魚の餌や金魚の餌など、小粒の餌に慣れさせる必要があります。
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ヘラブナは50センチ以上になるので、20~30cmの中型個体を3匹程度飼育するならば、水槽は90センチが最も管理しやすいでしょう。
大食漢で水が汚れやすいので、掃除がしやすい上部フィルターが管理しやすいでしょう。フィルターの能力が高くても硝酸塩濃度が上がってしまいますので、定期的に水替えをしたほうが健康が維持できます。
大磯など巻き上がらない砂を敷き、マツモやオオカナダモなどを植え、湖底のようなイメージのレイアウトがマッチします。
ヘラブナは食べることができる?
出典:写真AC
ヘラブナは通常、釣った後はリリースされ、持ち帰って食べる釣師はほとんどいません。しかし元々は食用のための改良品種なので、当然食べることもできます。ヘラブナの元となったゲンゴロウブナは二ゴロブナと並び、琵琶湖名産の鮒寿司の原料です。古い釣りの本などでは、豆腐やゴボウなどとともにみそ汁にする料理法などが紹介されています。


