
アジングの奥の手はフロートリグ!ジグ単では届かないポイントを攻略!
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アイキャッチ画像撮影:FISH PARADISE!編集部
アジングにおけるフロートの役割

出典:写真AC
アジングでフロートを使ったことがあるという方は、あまり多くないかもしれません。しかし、ここ最近ではアジングにおけるフロートリグの使用が注目を集めつつあります。
というのも、釣り場のプレッシャーが高く、良い型のアジがなかなか釣れないという状況において、フロートリグを使うことによって他のアングラーとは違う場所を攻めることが可能になり、良型のアジを狙うことができるようになるのです。
アジングフロートが効果的な状況
アジングにおけるフロートの使用が効果的な状況は多々ありますが、ここでは2つの状況に絞って解説していきます。
①プレッシャーが高い場合

出典:写真AC
最近は釣りをする人がかなり増えたという話を耳にするようになりました。特に漁港や防波堤等、足場が良くて潮の当たるような場所では、美味しいポイントに入ることが至難の業となっています。
そんな時に遠投の効くフロートリグを使用することによって、攻めることのできる範囲が広がり、ジグ単やスプリットを打っただけでは届かないような場所を攻略することができるようになるというわけです。
②手前側に根や海藻が多い場合

出典:写真AC
もう一つフロートが特に有効な状況として、魚影の濃い一級ポイントなのに、手前側一帯にねや海藻などが点在していて、攻めきれないということがあります。この時にもフロートがあれば障害物の向こう側までリグを届けることができ、効率よくアジングを楽しむことができます。
アジングフロートリグの種類
アジングでフロートリグが非常に有効な手段となることが分かりましたが、このフロートリグにはいくつかの種類があります。
中通しフロートを用いたフロートリグ
特徴
中通しフロートを利用したリグとは、フロートの芯となる部分に穴が開いていて、そこにラインを通して作る誘導タイプの仕掛けのことです。リグを作る時に少し手間はかかりますが、 魚の食い込みは良く、吸い込みの弱いアジのバイトにもしっかりと対応してくれます。
仕掛けの組み方
中通しタイプのリグを作る際に必要なものは、ウキ止めゴム・中通しフロート・10lb前後と6lb前後のフロロカーボンリーダー・しもり玉・スイベル・軽めのジグヘッドです。
PEラインと太い方のリーダーを結束し、任意の場所にウキ止めを付け、フロートをリーダーに通して、その後しもり玉を入れてスイベルと結束します。スイベルの反対側に細い方のリーダーを結束し、任意の長さのところにジグヘッドを装着して完成です。
Fシステム
特徴
Fシステムのフロートリグは、中通しタイプのものよりも手軽に作ることができるという特徴を持っています。食い込みは中通しの方が良いことに間違いはありませんが、このFシステムは 用意する道具が少なく、誰でも簡単に実践できます。
フロートが必要ないと感じた時に、簡単に取り除くことができるのも魅力の一つと言えます。
仕掛けの組み方
Fシステムのリグを組む際に必要なものは、Fシステム用のフロートとフロロカーボンリーダーとジグヘッドくらいです。その他には特に必要なパーツはなく、非常に簡単でシンプルなリグと言えます。
通常通りリーダーを結束した時にできるリーダーの端糸(20cm程度)を切らずに、その先にフロートを結び付けるだけで完成です。
アジングフロートのオススメ商品
ではここからは、アジングに使えるフロートのおすすめアイテムをご紹介していきます。4つの製品について解説していますので、購入の際の参考にしてください。
アルカジックジャパン シャローフリーク
数あるフロートの中でも非常に有名な、アルカジックジャパンのシャローフリークです。Fシステム専用に作られたアイテムで、絶妙な残浮力が設定されていて、使うジグヘッドによって多彩な攻め方が可能となります。Fシステムを作る際に迷ったら、まずはこの製品をおすすめします。
アルカジックジャパン シャローフリーク エクスパンダ
このエクスパンダは、通常のシャローフリークでは届かないさらに奥のポイントまで探りたい時に重宝します。まさにエキスパート専用に設計されたフロートで、急流の中やディープレンジを攻略するために欠かせないアイテムとなっています。
アルカジックジャパン ぶっ飛びロッカーⅡ
こちらは中通し専用のフロート「ぶっ飛びロッカーⅡ」です。重量設計も細分化されていて、その日の状況のニーズに合わせて最も合うものを選択しゲームを組み立てていくことができます。水中での安定性と共に飛行姿勢も抜群なので、かなり遠くのポイントまで攻めることが可能です。
シマノ ソアレ アウトシュート
シマノのフロート「ソアレ アウトシュート」ですが、なんといってもこのアイテムには、ラインを切らずに着脱が可能な画期的なシステムが搭載されています。
刻一刻と変化していく状況に応じて素早く対応していくうえで、この性能は非常に便利です。フロートタイプとシンキングタイプを選ぶことができます。
アジングフロートに適したジグヘッド・ワーム

撮影:FISH PARADISE!編集部
フロートでアジを狙っていく場合、いったいどんなジグヘッドやワームがマッチするのでしょうか。それぞれについて解説していきます。
ジグヘッド
まずジグヘッドについてですが、アクションとしては基本的に派手な動きではなく漂わせることを意識するので、ジグヘッドの形状も個性的な形をしたものよりもラウンド系に近いものが適しているでしょう。重量としては、フロートの残浮力を考えながら選ぶのがコツです。
通常はワームの動きをナチュラルに演出するため 1g以下の軽量のものを使いますが、仕掛けを沈めたい場合はフロートの残浮力よりも重いものを選びましょう。
ワーム
ワームについては、基本的にストレート系のもので、フワフワ漂いながらも潮流を受けると絶妙なアクションを繰り出してくれるものが適しています。カラー選択に関してはその日の活性や水色、光量などを考えながら決めていきましょう。
アジングフロートに適したロッド

出典:写真AC
フロートを使ってアジングをする場合、使用するロッドはどんなものが適しているのでしょうか。おすすめの2アイテムをご紹介します。
ダイワ 月下美人 アジング 80ML-T
非常にコスパの良いアジングロッド「月下美人 アジング 80ML-T」です。MLとアジングロッドとしては強めですが、フロートリグを使う場合はこのくらいの長さとパワーが必要となります。
アジングで通常使用するロッドより長いですが、とても軽量で感度も良く、ガイドも若干大きめに設計されているため糸抜けも抜群です。
仕舞(cm):126
自重(g):85
ルアーウエイト(g):2-15
適合ラインナイロン(lb):2-6
適合ラインPE(号):0.15-0.6
アルカジックジャパン インスピレーション S80 シャローフリーカー
こちらも8フィートクラスのロッドで、まさにフロートのために設計されたロッドと言えます。重めのリグを背負うことができ、しっかりと飛距離を伸ばしてくれます。それでいて、非常に繊細に潮の流れやアタリを感じ取ることができる、理想的とも言える設計が施されています。
仕舞(cm):125
自重(g):90
ルアーウエイト(g):3-24
適合ライン(号):0.3-0.6
アジングフロートに適したリール・ライン
アジングフロートで使用するリールやラインについてもしっかりと考えておく必要があります。どんなものが適しているのか見ていきましょう。
リール

撮影:FISH PARADISE!編集部
リールを選ぶ際に考えることは、巻きたい糸の量が巻けるかという点と、ロッドとのバランスです。一般的には、 2500番手クラスがフロートリグを操作するのに適していると言われています。このクラスであれば、8フィート前後のロッドとの相性も良いの問題ないでしょう。
シマノ ストラディック 2500S
こちらはシマノのストラディック2500Sです。ラインキャパシティは0.6号が200m巻ける仕様となっているのでフロートリグを使う際に最適な糸巻量です。性能としても、軽量で感度も良く、タフで防水性にも優れています。値段もリーズナブルなので自信をもっておすすめできる1台です。
最大ドラグ力(kg):4
自重(g):220
巻き取り長(cm):78
PE糸巻き量(号-m):0.6-200、0.8-150、1-120
フロロ糸巻き量(lb-m):4-130、5-100、6-80
ナイロン糸巻き量(lb-m):5-110、6-95、8-70
ライン・リーダー

メインラインとしては、 PEラインの0.6号を基準に考えると良いでしょう。できれば200m程巻いておくと安心です。リーダーはフロロカーボンの6lb前後を使用しましょう。
結束方法についてですが、可能であればFGノットが強くて安心ですが、もっと素早く簡単に組むことができる、クインテットノットもおすすめです。
アジングフロートリグの使い方
道具が揃ったところで、では実際にフロートリグをどのように使えば良いのでしょうか。
①しっかりとポイントまで飛ばす
当たり前のことですが、まずはしっかりと投げ切ることが大切です。フロートとジグヘッドが付いているので、ジグ単を使用している時と少し感覚が違ってきます。しっかりとロッドに重みを感じながら狙ったところまで飛ばしましょう。
②ゆっくりリーリングしながら誘う
アクションを付けるというイメージではなく、漂わせるという感覚を持って操作をしましょう。フロートをウキととらえれば、そのイメージに近づくかもしれません。
③ポイントを過ぎたら早めに回収
狙ったポイントを通り過ぎたら、回収して再びキャストして誘いなおしましょう。ずっと粘っていると、手前に海藻や障害物がある場合、根掛かりしてフロートシステムすべてを失ってしまう危険性があります。
アジングフロートリグを自分のものにしよう!

出典:写真AC
アジングは非常に奥の深い釣りで、アングラーの技量やシステムのマッチングが直接釣果に現れてきます。意外と実践している人の少ない、このアジングフロートリグをしっかりと習得して、自分の中の引き出しを増やしましょう。根気良く続けていけば、それは必ず釣果につながります。