
エギのカラーや重さの選び方!初心者におすすめのエギも厳選!
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エギとは

エギはイカ釣り専用に開発されたルアーのことで、エギを使った釣りのことをエギングといいます。日本固有のルアーであり、一説には奄美大島が発祥であるとも言われています。主にイカの好物であるエビを模した形のものが多く、アクションもエビが水中で跳ねまわるような様を演出します。
年々エギングの人気は高まってきており、エギングを楽しむアングラー、通称エギンガーが全国的に増えています。メーカーからも多種多様なエギが発売されており、エギング専用のロッドやリールも数多くあります。
タコエギとは違う?

エギングで使用するエギにはカンナと呼ばれる返しのない針がついているのが大きな特徴で、現在では2段式のカンナが主流です。タコエギは根掛かり回避のため、このカンナが上向きについていて、アピール力を高めるためにブレードがついているものもあります。
普通のルアーではイカは釣れない?

ミノーやメタルジグは、一部を除いて動いている最中に魚を食わすルアーになりますが、エギはフォールを除いて、止めて抱かす疑似餌になります。ミノーやメタルジグは止めた時に安定姿勢を保てないため、イカを釣ることはほぼ不可能です。
一方、エギは、ほとんどのエギが安定姿勢を保ち、イカに抱かせるタイミングを作りますのでイカが釣れるというわけです。また、エギには布が巻いてあり、イカの吸盤が吸い付かないようにしていることも特徴です。
/エギの選び方
エギングでは、エギのカラーやサイズなどいくつかの要素を満たしたセレクトで、釣果に大きく差が出ます。ここでは、そんなエギの選び方を紹介していきます。
カラー
エギを選ぶうえで最も重要とされているのが、カラーです。エギのカラーは一般的に使う時間帯、天気、潮の濁り具合の3要素によって選び分ける必要があります。
時間帯

朝まずめ、夕まずめ等の高活性の時間帯にはアピール度の高いオレンジや赤系の明るいカラーが良いです。日中の場合は、海やエビ、魚などの自然の色に寄せたナチュラルカラーが有効です。夜間の真っ暗な時間帯は、エギが見えやすいようにグロー系の夜光のものを選ぶと良いでしょう。
天気

晴れていて光量が多い時はナチュラル系やダーク系の控えめのカラー、曇っていて光量が少ない時はハイアピールのオレンジ、ピンクやグロー系のカラーが効果的です。
潮の濁り具合

潮の濁りも天気と同じ考え方です。潮が澄んでいて透明度が高い時はナチュラル系、潮が濁っていて見通しが悪い時はアピール力の高いカラーが適しています。
サイズ
エギのサイズは号数で表され、 1号=1寸(約3㎝)になります。よく使われるサイズは3.5号ですが、シーズン初期の小型のアオリイカを狙う場合は2.5号~3.0号を使います。ウェイトは号数に比例して、3.5号で約20gになります。
大物狙いの春シーズン

春のエギングは産卵を意識した大型のアオリイカを狙いますので、エギのサイズも 3.5号を基本に4.0号までを使用します。産卵期のアオリイカは、シャローエリア(浅場)の岩礁帯や藻場などのストラクチャーについている場合が多いので、使用するエギもシャロータイプの軽めのエギを使用します。
また、シャローより少し深場についている場合もありますので、その場合は、シンカーで調整するか、少し重めのエギを準備しておくと良いでしょう。
数釣りが楽しめる秋シーズン

秋のエギングシーズンのエギのサイズですが、9月中旬から10月上旬のシーズン初期では新子サイズのアオリイカがターゲットになりますので、エギも 2.5号~3.0号の小さなサイズをメインに使用します。
10月中旬から11月初旬のメインシーズンでは、アオリイカも500g~時には1キロアップサイズが釣れますので、3.0号~3.5号のサイズを使用します。11月中旬以降は、アオリイカも深場へと移動しますので、3.5号をメインに使用しますが、活性の低い場合は小さなサイズを使う場合もあります。
沈下速度(フォールスピード)
エギングにおいて、エギのフォールスピードは最も重要なポイントです。なぜなら、アオリイカの釣れるタナを把握できるからです。フォールスピードには、早いものと遅いものがありますが、早いタイプは主にディープエリア(深場)で使用し、素早くボトム(底)をとり、誘いに入れるメリットがあります。
一方、遅いタイプはシャローエリア(浅場)で使用し、なるべくゆっくりとフォールさせ、アオリイカにアピールできるメリットがあります。最も、ディープエリアでゆっくりとフォールさせたい場合は、遅いタイプを使いますのでどちらにしても、いち早くその日のパターンを見つけ出すことが重要になります。
針(カンナ)

エギのカンナには様々なタイプがあります。まず形状ですが、フックが丸くなっている丸型カンナや、フックがまっすぐなストレートカンナがあります。
次にフックの数ですが、全傘と呼ばれる360度フックのついたカンナと半傘と呼ばれる全傘の半分しかフックがついていないカンナがあります。最後にカンナの段式ですが、一段のものと、2段のものがあり、最近の傾向はほとんどが2段になっています。
価格

ボトムを取ってから誘いに入るエギングは、根がかりによるロストが多い釣りと言えます。
最近では100円ショップでもエギを見かけるようになりましたが、あまり安価なものは安定性もなく、やはり釣果に影響しますので、ロストのリスクはありますが1,000円前後の釣り具メーカーのものを揃える方が好釣果につながります。
/エギの重さの目安は?

エギの号数と重さですが、2.0号で約6g、2.0号で約10g、以降、4.0号約40gまで5g刻みで4.5号が約33gになります。
また、ティップランエギング(ボートエギング)用のエギはこれよりも重く、3.5号で約30gの重さになっています。どれを選ぶかは、シーズンや、スタイル、狙うエリアによって違います。
初心者におすすめの厳選エギ6選
各メーカーからリリースされているエギング初心者におすすめのエギを厳選してご紹介します
ヤマシタ エギ王K
エギ王Kには豊富なカラーで数種類のモデルがあり、グロータイプやケイムラカラー、またスタイルに合わせて使用が出来るシャローリーフSPや船から狙う事に特化したアオリSPなどがあります。
また、低活性でスレたイカ狙いで効果を発揮し、スローで控えめなダートアクションや、潮の流れや風などに影響されない安定的でスローなフォール姿勢で、ナーバスになっているイカのバイトを誘発します。
ヤマシタ エギ王LIVE
エギ王ライブサーチはアオリイカが最も聞き取りやすいラトル音が実装されたモデルになります。エギとしての基本性能に加え、効果的なラトル音がイカにハイアピールし、バイトを誘発します。
光、動き、音でテンポよくポイントを攻めることが可能でサーチ力に優れていますので、 初心者にも扱いやすい最初に使うエギとしてもおすすめです。
シマノ セフィア クリンチ フラッシュブースト
シマノからリリースされているフラッシュブーストは、エギのボディに特殊な反射板を搭載した画期的なエギで人気を博しています。エギの姿勢変化が少ない状況でも反射板が揺れ、フラッシングアピールすることによってイカのバイトを誘発する優れたエギです。
ダイワ エメラルダスステイ
ダイワ エメラルダスステイは、高重量と独特のボディー形状により想像を超えた飛距離と、スタビライザーの低重心設計により揺ぎない安定感が実現され、圧倒的な飛距離、安定したフォールがもたらす相乗効果で今まで獲れなかったイカを獲るために開発されたエギです。
今まで届かなかったポイントにアプローチすることができるため、釣果に直結します。
デュエル パタパタQ
デュエル パタパタQは、パタパタフィンスリムを搭載し、リアルな波動でイカのバイトを誘発するエギです。
フィンは、小魚のヒレと同じ動きでアピールするよう、水の抵抗を受てパタパタと波動を起こし、スレたイカを躊躇なく抱かせます。また、ウルトラシェイプボディにより、シャクリ抵抗の軽減を実現しています。
林釣漁具製作所 餌木猿
餌木猿はエギやスッテの老舗、林釣漁具製作所からリリースされているエギで、全て木製の天然素材で構成された手作りのエギになります。
木製のエギになりますので浮力があるシャロータイプがおすすめで、春の産卵期の大型アオリイカを狙うエギングで抜群の威力を発揮します。独特のカーブを描いたフォルムと多彩なカラーは多くのエギンガーに支持されています。
エギにスナップは必要?

エギは、ステイ時(止まっている時)の安定姿勢がとても大切で、わずかな海流によるラインの動きもエギにダイレクトに伝わってしまいます。この影響を軽減させるアイテムがスナップになり、さらにスピーディなエギの交換にも役立っています。
スナップの種類はストレート型や、糸寄れ防止のスイベル付きに分類されますのでエギのタイプに合わせて選ぶと良いでしょう。
エギの収納方法

エギの効率よい収納方法について、ケースやバックなどタイプ別にご紹介します。
エギケース
エギを収納するケースですが、カバンのようになったウォレットタイプや、エギをタテに収納するハードケースタイプがあります。ウォレットタイプは持ち運びに便利なため、ショアエギングでランガンを繰り返す時におすすめします。
ハードケースタイプは、ティップランなどのボートエギングで、船の上でタックルボックスに入れて使う場合におすすめです。
エギバッグ
エギバッグはエギケースを収納するバッグで、エギを持ち運ぶ役割があります。
バッグにウォレットタイプや小型のハードケースを入れておき、必要に応じてエギを交換するわけですが、バッグもショルダー式のものもあれば、ボートの船べりにかけておくタイプもありますので、エギングのスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
/エギを扱うタックルについて

エギングのタックルについて、ロッドやリール、ラインシステムなどをご紹介します。
ロッド
初心者が最初に選ぶエギングロッドは 7.5~8ft前後のモデルをおすすめします。
ショートロッドは操作性に優れ、エギへのアクションもつけやすいですが、ロングキャストには不向きです。逆にロングロッドはキャストに適していて広範囲を探れますが、操作がしにくく、防波堤などの狭い場所では手返しが悪くなるデメリットがあります。
リール
エギングロッドに合わせるリールはシマノなら3000番、ダイワなら2500番台のスピニングリールが適しています。ハンドルは不意のアタリにも対応できる ダブルハンドル仕様が使いやすいです。
またコストとのバランスにもよりますが、キャストを繰り返すエギングはなるべく軽量のタイプの方が手首への負担も少なくおすすめです。
ライン
エギングに適したラインは伸びの少ないPEラインになります。PEラインには4本撚りと8本撚りがあり、ナチュラルにエギを動かしたい場合は4本撚りが有利ですが、強度に重点を置く場合は8本撚りをおすすめします。
太さは 0.6号〜0.8号程度がおすすめです。長さは150m~200m程度巻いておけば十分です。PEラインの先には2.0号前後のフロロカーボンライン製ショックリーダーを結びます。
エギのカスタム(チューン)方法
エギは自分の手でひと工夫加えることで、より使いやすく、より釣果を伸ばすことができます。カスタムといってもとても簡単にできるので、色々試してみると良いでしょう。
オモリ(シンカー)を装着する

非常に流れが速い、風が強いなどのタフコンディションにおいて、エギの自重だけではどうにもできない時は、エギのラインアイや頭部に専用のオモリを装着することである程度解決します。ただしフリーフォールがやや不自然になるので、ラインでテンションをかけてフォールを調節してやる必要があります。
オモリを胴体やシンカーに巻く

主に糸オモリをエギのシンカー部分に巻きつけて、自重を重くします。上の方法と違い、フォール姿勢が比較的安定するので、フリーフォールでも使うことができます。糸オモリの長さを調節することで、細かく重さを設定できます。
シンカーに穴をあける

エギの自重を軽くしたい場合は、シンカーに穴を開けます。注意したいのは、穴を開け過ぎると、軽くなりすぎてエギが浮き上がってしまうこともあるので、その都度確認しながら作業を行うと良いでしょう。チューニングドリルという専用の器具が使いやすいです。
アワビシートを貼る

エギのカンナ近くの背中部分にアワビシートを貼りつけて目立たせ、フッキング率を上げる方法です。しかし、この方法については釣り人の間でも意見が分かれており、意味が無いとする人もいます。あくまで個人の見解の範囲を出ないチューニング方法でしょう。
カンナを曲げる・切除する

カンナを曲げる場合は、専用の道具(イカ絞めピックなどに付属)を使って曲げます。曲げるのは、カンナが根がかりなどで伸びてしまった場合ですが、イカの反応に応じて意図的に広げたり狭めたりすることも可能です。
丸型のカンナは折れてしまう場合がありますので注意が必要です。カンナの切除は根がかりが多い場合にフックをニッパーなどで切除します。
ロケッティアチューン
エギのロケッティアチューンは飛距離アップの秘策になります。エギのカンナのフック1本をまっすぐにし、そこへシモリ玉を通したラインをセットし、エギを従来とは逆の姿勢にしてキャスティングすると、エギがシンカー側から飛んでいきます。
セットしたラインは着水後外れて通常時に戻りますので飛距離が伸びて遠くのポイントを攻める事ができるというわけです。アクションにも影響がなく、飛距離が出るため、エギンガーの中ではやられている方も多いです。
飛距離の目安としては、通常よりも約10mも伸びるため、遠くのポイントを攻める時におすすめです。
/エギの修理・補修について

エギの布破れの補修は瞬間接着剤で簡単にできます。まず、布が破れて表面に出ている部分を、ハサミなどできれいにカットします。次にカットした部分を整えるために瞬間接着剤を塗っていきます。最後に乾いたら、やすりで凹凸を整えて完成です。
敗れた部分に新しい布を張り付ける方法も考えられますが、エギのバランスや、カラーに影響が出ますので、あまりおすすめできません。また、布の補強方法として、 エギの腹側の布の継ぎ目に瞬間接着剤を塗っておくと剥がれにくくなります。
エギでイカ釣りを満喫!

エギを使ったエギングは、今や釣りの中の一大ジャンルとして確固たる地位を築いています。重いだけで引かないと思われがちなイカ釣りですが、大型のイカは魚顔負けの引きを楽しませてくれます。
また、スーパーで売っているものとは比べ物にならない程新鮮なイカが手に入るのもイカ釣りの魅力です。日本全国で楽しめますので、是非ご近所の海にイカを釣りに行ってみてはいかがでしょうか。